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A5判240頁

定価:本体2400円+税

発売日 2019年5月24日

ISBN 978-4-7885-1632-8





平木典子・藤田博康 編

キーワードコレクション カウンセリング心理学
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カウンセリングに関わる臨床心理学や心理療法の諸理論から、アセスメント、訓練、スーパーヴィジョン、倫理、カウンセラーの活動領域、研究法などを、精選された50のキーワードで解説。カウンセラーをめざす人、カウンセリングに携わるすべての人に。

キーワードコレクション カウンセリング心理学 目次

キーワードコレクション カウンセリング心理学まえがき


キーワードコレクション カウンセリング心理学 目次

目 次
Contents
まえがき 
Ⅰ イントロダクション

1. カウンセリングとは

2. カウンセリングと心理療法

> Ⅱ カウンセリング理論

3. 来談者中心療法

4. 認知行動カウンセリング

5. 精神分析的カウンセリング
6. 実存主義的カウンセリング
7. ユングの分析心理学
8. アドラーの個人心理学
9. ゲシュタルトカウンセリング
10. 交流分析
11. 遊戯療法
12. 箱庭療法
13. 描画療法
14. キャリアカウンセリング
15. マイクロカウンセリング
16. 家族カウンセリング
17. ブリーフカウンセリング
18. ナラティヴアプローチ
19. ポジティブ心理学
20. マインドフルネス
21. アサーショントレーニング
22. グループカウンセリング
23. 統合的カウンセリング
24. 教育カウンセリング

Ⅲ アセスメント/教育・訓練/スーパーヴィジョン

25. インテーク面接
26. 心理アセスメント
27. 心理検査
28. 心理統計
29. 精神医学アセスメント
30. 発達障害のアセスメント
31. 危機介入
32. 個人カウンセリング(演習①)
33. エンカウンターグループ(演習②)
34. スーパーヴィジョン
35. カウンセリング心理学と倫理

Ⅳ カウンセリングの諸領域

36. 保育カウンセリング
37. 学校カウンセリング
38. 学生カウンセリング
39. 生涯発達カウンセリング
40. 産業カウンセリング
41. 多文化間カウンセリング
42. 非行・犯罪・矯正カウンセリング
43. 医療・看護カウンセリング
44. 保健・福祉カウンセリング
45. カップルカウンセリング
46. コミュニティカウンセリング

Ⅴ カウンセリングのリサーチ

47. 量的研究
48. 質的研究
49. 事例研究
50. メタ分析

人名索引
事項索引
執筆者紹介


キーワードコレクション カウンセリング心理学 まえがき(一部)


 平成最後の年は,我が国において初めて,国民の心の健康の保持増進および心 理支援を担う国家資格である公認心理師が誕生した記念すべき年でもある.その専門業務は,要心理支援者の心理状態の観察・分析,相談・助言・指導等,関係 者との相談・助言・指導等,および国民全体に対する心の健康に関する知識の普 及・教育・情報提供とされている.

 言いかえれば,相談・助言・指導・教育等といったまさにカウンセリングの手法により,心理的疾病や心理的苦悩の治癒・回復の支援のみならず,比較的心理 的健康度の高い者に対する予防的措置・問題解決や成長への支援や,さらには関 係者や生態システムへの介入をも視野に入れた包括的,統合的な専門性が期待されている.

 その方向性は,はからずも米国やカナダ,英国などの主要国のカウンセリングや心理療法界の動向と一なるものであり,本書にも,そのような包括的,統合的 な専門性こそが,我が国のカウンセリング界においても目指されるべきものであ るという編者らの想いが込められている.

 加えて,重要なキーワード50項目を4ページの解説で掲載するという本シリーズの基本枠組みを踏まえて,読みやすさ,分かりやすさ,そして,項目間の関連 や系統性をも意識し,カウンセリング心理学やカウンセリング実践に関心を有する人のために,コンパクトかつできるだけ役立つ内容を提供したいという目的で 編まれたものである.

 具体的な構成としては,「イントロダクション」において,前提となるカウンセリングの定義が述べられたうえで,以下,代表的・実用的な「カウンセリング 理論」の解説,カウンセリング実践に切り離せない「アセスメント/教育・訓練 /スーパーヴィジョン」の実際,さまざまな「カウンセリングの諸領域」における活動を踏まえた内容,最後に,心理学的研究の際のガイドとして「カウンセリ ングのリサーチ」と続いている.

 執筆者に関しては,原則,心理支援の実践に何らかのかたちで携わってきた者 とし,それぞれの専門性や活動領域における実践知を十分踏まえての執筆をお願いした.また,カウンセリング心理学と臨床心理学の統合的発展ということを期 して,それぞれの立ち位置の執筆者を,どちらかにあまり偏ることなくバランス よく選ぶことにも努めたつもりである.

 その意味で,単なる机上の知識にとどまらない実践に役立つものをという要請 や,(狭義の)カウンセリングと心理臨床の垣根を超えるようなものをという要 望など,各執筆者には難しい注文をお願いすることもあったが,それぞれのプロフェショナルな立場から,快い協力を賜り,カウンセリング(心理支援)の理論 と実践のありようを概観できる本になったと思う.

 対象読者としては,初めてカウンセリングを学ぶ者から,心理支援に携わろうとしている者,あるいは,すでに相応の経験や知識を有している者にとっても,総括的な本,ハンドブックとして利用していただけるのではないかと思う.また,公認心理師はもちろん臨床心理士,認定カウンセラー,その他心理関連の公 務員試験などの参考書としても活用することができるだろう.

 公認心理師しかり臨床心理士しかり,わが国の心理援助の専門家に求められて いるのは,支援を必要とし求める方々や家族など関係者のニーズや選好にしっかりと耳を傾け,共有し,その期待に応えていくための理論やスキルと人間性を柔 軟に身につけていくことであろう.

 我が国において,「専門家」の権威的な「ものの見方」や「語り」にばかりと どまらないユーザーフレンドリーな心理支援が広まっていくことに,そして,春 の訪れを告げる梅の花のように,私たち一人ひとりがそれぞれの花を咲かせるこ とができることに,もし本書が少しでも貢献できるとすれば,編者らのこの上ない喜びである.

 最後に,各著者との細かなやりとりや面倒な編集作業を辛抱強く行ってくださった新曜社の森光佑有氏に心より感謝申し上げます.

  平成から令和に移りゆく 2019年4月

藤田博康