社会心理学・再入門

ブレークスルーを生んだ12の研究

「スタンフォード監獄実験」など,今日でも私たちの人間理解に大きな影響を与え続けている社会心理学の古典的研究。それらが生まれた社会的背景や研究の実際,その後の批判と展開,社会に与えたインパクトまで,詳しく,誰でも興味深く読めるよう解説。
社会心理学・再入門――目次

■はじめに─社会心理学の古典から学ぶ

   古典的研究の要素
   古典的研究・再入門
   各章の構成
   本書の目的と構成

1  社会的促進と社会的手抜き
   トリプレットの競争研究・再入門

   背景
   社会心理学の夜明け
   競争研究
   トリプレットの研究の影響
   結論─社会心理学へのトリプレットの遺産

2  態度と行動
   ラピエールのホスピタリティ研究・再入門

   背景
   ホスピタリティ研究
   方法と結果
   ホスピタリティ研究の影響
   ホスピタリティ研究を超えて
   結論

3  認知的不協和
   フェスティンガーの「世界の終わり」研究・再入門

   背景
   第一の不協和研究─『予言がはずれるとき』
   『予言がはずれるとき』の影響
   第二の不協和研究─強制承諾の心理
   認知的不協和研究がもたらした影響
   2つの古典的研究を超えて─不協和の概念の発展
   結論

4  規範形成
   シェリフの光点の自動運動研究・再入門

   背景
   自動運動効果(Autokinetic Illusion: AKI)研究
   理論的意義
   後続研究
   自動運動効果研究を超えて─別の説明と知見
   自動運動効果研究の影響
   自動運動効果研究を超えて─規範形成への新しいアプローチ
   結論

5  同調
   アッシュの線分判断研究・再入門

   背景
   線分判断実験
   後続研究
   線分判断研究の影響
   アッシュの研究を超えて
   結論

6  少数派の影響
   モスコビッチの青―緑残像実験・再入門

   背景
   青―緑残像研究
   研究の影響
   研究に対する批判─代替説明と方法論的問題
   結論

7  服従
   ミルグラムの衝撃的な実験・再入門

   背景
   スタンレー・ミルグラムの服従研究
   アーレントとミルグラムがもたらした影響
   服従に関する諸研究
   服従研究を越えて
   検証と影響
   結論

8  暴政
   ジンバルドーのスタンフォード監獄実験・再入門

   背景
   スタンフォード監獄実験
   スタンフォード監獄実験の影響─特性主義への挑戦
   スタンフォード監獄実験を越えて
    ─状況主義への挑戦と相互作用主義の進歩
   スタンフォード監獄実験への疑問
    ─何が「自然」「新奇」「正常」だったのか
   スタンフォード監獄実験を拡張する
    ─社会的アイデンティティとリーダーシップの役割
   結論

9  集団間関係と葛藤
   シェリフのサマーキャンプ実験・再入門

   背景
   サマーキャンプ実験
   サマーキャンプ実験の影響
   サマーキャンプ実験への批判
   サマーキャンプ実験を超えて
   結論

10  差別
   タジフェルによる最小条件集団実験・再入門

   背景
   最小条件集団研究
   最小条件集団研究の影響
   最小条件集団研究を超えて─批判と別の説明
   結論

11  ステレオタイプと偏見
   ハミルトンとギフォードの錯誤相関研究・再入門

   背景
   錯誤相関研究
   錯誤相関研究の影響
   錯誤相関研究を超えて─別の解釈と知見
   結論

12  緊急時の援助行動
   ラタネとダーリーの傍観者研究・再入門

   背景
   傍観者研究
   傍観者効果を超えて
   結論

訳者あとがき
人名索引
事項索引

  装幀=新曜社デザイン室

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