現代存在論講義 I

ファンダメンタルズ

著者 倉田 剛
ジャンル 哲学・思想
出版年月日 2017/04/07
ISBN 9784788515185
判型・ページ数 A5・202ページ
定価 2,420円(本体2,200円+税)
在庫 在庫あり
論理学を武器とすることで,高度に抽象的な概念を明晰に扱うことに成功し,工学などの分野にも影響を与えはじめた現代の存在論。学生と教員との対話を織り交ぜ,存在論初心者から哲学愛好家までを,その最先端へと招待する待望の本格教科書。
現代存在論講義 I――目次

序 文
  本書の成立とスタイル
  本書の主題
  本書を世に問う理由─なぜ『現代存在論講義』なのか
  著者の立場─暗黙の前提

第一講義 イントロダクション─存在論とは何か
1 何が存在するのか
  1.1 「何が存在するのか」から「どのような種類のものが存在するのか」へ
  1.2 性質と関係
  1.3 物とプロセス
  1.4 部分と集まり
  1.5 種という普遍者
  1.6 可能的対象および虚構的対象

2 存在論の諸区分
  2.1 領域的存在論と形式的存在論
  2.2 応用存在論と哲学的存在論
  Box 1 表象的人工物としての存在論─存在論の可能な定義
  2.3 形式的存在論と形式化された存在論
  2.4 存在論の道具としての論理学
  Box 2 同値、分析あるいは存在論的説明について
  2.5 存在論とメタ存在論

まとめ

第二講義 方法論あるいはメタ存在論について
1 存在論的コミットメントとその周辺
  1.1 世界についての語りと思考
  1.2 存在論的コミットメントの基準
  Box 3 すべてのものが存在する?!─存在の一義性について
  1.3 パラフレーズ
  Box 4 “No entity without identity”─クワイン的メタ存在論の否定的テーゼ

2 理論的美徳─「適切な存在論」の基準について
  2.1 単純性
  2.2 説明力
  2.3 直観および他の諸理論との整合性

3 非クワイン的なメタ存在論
  3.1 虚構主義
  3.2 マイノング主義
  3.3 新カルナップ主義
  Box 5 カルナップと存在論

まとめ

第三講義 カテゴリーの体系─形式的因子と形式的関係
1 カテゴリーと形式的因子
  1.1 カテゴリーの個別化─形式的因子
  1.2 存在論的スクエア

2 形式的関係
  2.1 4カテゴリー存在論における形式的関係
  2.2 存在論的セクステットと形式的関係
  Table 1 主要な形式的関係のまとめ

まとめ

第四講義 性質に関する実在論
1 ものが性質をもつということ
  1.1 何が問われているのか
  1.2 存在論的説明あるいは分析について
  1.3 実在論による説明

2 実在論の擁護
  2.1 分類の基礎
  2.2 日常的な言語使用
  2.3 自然法則と性質

3 ミニマルな実在論
  3.1 述語と性質
  3.2 否定的性質
  3.3 選言的性質
  3.4 連言的性質と構造的性質
  3.5 付録:高階の普遍者について
  Box 6 アームストロングへの疑問

まとめ

第五講義 唯名論への応答
1 クラス唯名論
  1.1 クラスによる説明
  1.2 例化されていない性質および共外延的性質の問題
  1.3 クラスの同一性基準と性質
  1.4 すべてのクラスは性質に対応するのか

2 類似性唯名論
  2.1 類似性の哲学
  2.2 類似性唯名論への反論

3 述語唯名論
  3.1 正統派の唯名論
  3.2 述語唯名論への反論

4 トロープ唯名論
  4.1 実在論の代替理論としてのトロープ理論
  4.2 トロープの主要な特性とそれにもとづく「構築」
  4.3 トロープ唯名論のテーゼとそれへの反論
  Box 7 トロープへのコミットメントを動機づける理由
  4.4 実在論との共存

まとめ

結語にかえて─存在の問いはトリヴァルに解決されるのか?
読書案内
あとがき
索引
装幀─荒川伸生

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