アナログ研究の方法

著者 杉浦 義典
ジャンル 心理学・認知科学・臨床 > 概論・研究法
シリーズ 臨床心理学研究法
出版年月日 2009/09/15
ISBN 9784788511804
判型・ページ数 A5・288ページ
定価 3,630円(本体3,300円+税)
在庫 在庫あり
たとえば,不安障害患者のアナログ(等価な,連続な)対象として不安傾向の強い健常者を研究対象とすることにより,治療に役立つ知見を得られる。アナログ研究の考え方から具体的な手法,研究例までをわかりやすく解説した,日本で初めての入門書。
◆アナログ研究の方法――目次

臨床心理学研究法シリーズへの序文
はじめに
序 章 アナログ研究とは何か
1 はじめに
2 アナログ研究の目的
3 アナログ研究の方法論
4 本書の構成

第1章 心理的障害というカテゴリの実在性
1 はじめに
2 区分モデルから次元モデルへ
3 次元モデル(健常群との連続性)を支持するエビデンス
4 健常群と臨床群の連続性を解析するTaxometric分析
5 Taxometric分析の知見
6 精神病理の重複性を支持するエビデンス
7 サブタイプ論と症状別アプローチ
8 まとめ
学習を深めるための参考文献

第2章 アナログ「症状」の記述研究
1 はじめに
2 アナログ症状の実態
3 病理と健常の境界を探る研究
4 まとめ
学習を深めるための参考文献

第3章 個人差を用いた異常心理学研究
1 はじめに
2 個人差を用いたアナログ研究
3 横断研究による異常心理学研究
4 神経心理学的な研究
5 媒介変数モデル
6 問題解決の動機が心配に対して示す影響
7 縦断研究のデザイン
8 縦断研究の例
9 まとめ
学習を深めるための参考文献

第4章 実験を用いた異常心理学研究
1 はじめに
2 実験室で症状を作り出した研究
3 気分誘導の技法
4 まとめ
学習を深めるための参考文献

第5章 個人差を用いた介入研究
1 はじめに
2 社会的問題解決研究の展開
3 認知行動療法的なスキルを自発的に用いる能力の測定
4 マインドフルネスの測定
  ―距離をおくスキルの重要性と自己観察の難しさ
5 マインドフルネスは不安感受性の悪影響を緩和する
6 規範的アプローチによる個人差研究から
  心理療法の統合を考える
7 まとめ
学習を深めるための参考文献

第6章 実験を用いた介入研究
1 はじめに
2 臨床群のアナログとしての介入実験
3 実験室で誘導された「病理」に対する介入研究
4 ポジティブ心理学的な介入
5 マインドフルネス瞑想による介入
6 心身の相互作用をターゲットとした介入
7 まとめ
学習を深めるための参考文献

第7章 アナログ研究と臨床のリンク
1 はじめに
2 臨床に由来する概念を非臨床群の研究に活かす
3 青年期における自己愛パーソナリティの研究
4 リアリティモニタリングを支える脳部位
  ― 統合失調症から健常な心理機能を考える
5 臨床群との比較から健常者の特徴を明らかにする
6 リスク要因の研究を予防的介入につなげる
7 まとめ
学習を深めるための参考文献

文  献
人名索引
事項索引

コラム
 0-1 学術雑誌に見るアナログ研究の位置付け
 1-1 操作的診断基準とDSM
 1-2 信頼性と妥当性
 1-3 ベック抑うつ尺度(BDI)
 1-4 主要なパーソナリティの理論
 2-1 尺度の翻訳
 3-1 Visual Analogue Scale(VAS)
 3-2 増分妥当性
 3-3 連続変数からカテゴリを生成する
 3-4 ウィスコンシン・カード分類テスト(WCST)
 3-5 状態と特性
 3-6 抑うつの認知理論
 5-1 確認的因子分析と探索的因子分析
 6-1 介入にもなるアセスメント
 6-2 介入研究のデザイン
 6-3 プラセボ効果
 6-4 マインドフルネス瞑想
 7-1 論文の種類と研究業績

  装幀=虎尾 隆

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