岡本依子・菅野幸恵・塚田‐城みちる 著
『エピソードで学ぶ乳幼児の発達心理学』
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A5判224頁 定価:本体1900円+税 発売日 04.05.01 ISBN 4-7885-0907-5 |
◆保育心理学、幼児心理学のニュー・テキスト!◆ 保育学科の先生方から、学生に親しみやすい初歩向けのテキストを、という要 望が多く寄せられています。本書はそれに応える、新しいテキストです。自分 のうんこをうっとりと眺める子、昼も夜も、一日中同じパジャマを着ていると 言い張る子……。そんな印象的なエピソードを数々紹介しながら、その心理学 的な意味について考えるというスタイルをとっているので、子どもの姿をいき いきと思い浮かべながら学習できます。写真も多くて楽しく読むことができ、 保育園、幼稚園の先生方にも、改めて子どもの心を考える、よいガイドとなる でしょう。◆本文紹介◆ これまで赤ちゃんがえりは、現象がよく似ているために、精神分析学でいう退行であると解釈されてきた。たしかに、親の関心を奪われて自立を要求されるストレスから退行を生じた結果、赤ちゃんがえりをしていると思われる子どももいる。しかし、赤ちゃんがえりは、必ずしもすべてが退行のせいではない。つまり赤ちゃんがえりは、赤ちゃんの真似をすることによって生じていることが多く、それは子どもの、赤ちゃんへの関心をあらわしている。そして、赤ちゃんがえりを示した子どものその後のきょうだい関係が、良好であることを示す研究もある。赤ちゃんがえりだけでなく、次子の誕生による子どもの感情の混乱や赤ちゃんへの否定的行動も、数ヵ月ごには、赤ちゃんへの関心や愛情に変わっていることが多い(「1章/6関係の移行より」) | |
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