質的心理学研究 第20号

特集 プロフェッショナルの拡大,拡張,変容

複雑化する社会,想定外の事態,多様な生き方に専門職はどう応えることができるのか。特集は拡大,拡張,変容するプロフェッショナルを捉えなおす契機となりうる論考2本を掲載。一般論文は過去最多の16本。書評特集ではアジアの質的研究を概観する。
巻頭言 川島大輔 質的心理学研究の挑戦

特集 プロフェッショナルの拡大,拡張,変容(責任編集委員:近田真美子・中坪史典)

■ 鈴木智之・池尻良平・池田めぐみ・山内祐平
 若年労働者のパーソナリティ特性表現に関する共通性と独自性──職場における活躍と伸び悩みに着眼して
■ 加藤望
 一時預かり担当保育者はどのように子どもの情緒を安定に導くのか?──「抱っこ」の判断を巡る専門性に着目して

一般論文

■ 日高直保
 AYA世代がんサバイバーのレジリエンスに関する質的研究──Kさんのライフヒストリーから
■ 辻本昌弘
 社会科学における生活史研究,再考
■ 橋本あかね
 学校制度の外側で展開されるフリースクールの両義性──活動を休止した設立者の語りの分析から
■ 今井多樹子・高瀬美由紀
 看護実践能力向上に不可欠な臨床看護師の学習行動の探求
■ 桃枝智子
 クラス替えを伴い進級した幼稚園年中児の仲間関係──旧成員との関係継続と新成員との関係生成
■ 岩﨑美奈子・井原成男
 青年期女性の語りにみる移行対象の心理的役割の変遷──手放されない移行対象に焦点をあてて
■ 眞崎光司
 批判的思考態度の形成を支える輪読実践のエスノグラフィ
■ 山下世史佳・虫明眞砂子・松本健義
 アマチュア声楽家の歌によるライフストーリー──歌うことによる人生のかたちづくり
■ 神林哲平
 小学生における日常的なきく経験の現象学的探究──サウンド・エデュケーションの発展的実践事例「きくこと日記」の教育的意義
■ 小野友紀
 園児の食事活動への参加過程──園児はどのように自分の食事量を盛り付けるようになるのか
■ 舩木伸江・矢守克也・中村翼
もうひとつの被災──大災害の当日生まれの青年の苦しみと回復過程
■ 渡辺恒夫
 夢の物語論的現象学分析──手作りの科学としての夢研究をめざして
■ 濱谷雅子・島田恵・岡本有子・河原加代子
 足病変のケアを目的とした訪問看護師の療養者との関わり
■ 東村知子・鮫島輝美
 医療的ケア児の保育を可能にする「分けない」実践──看護師が設立した保育園のフィールドワークから
■ 佐野真弓
 教師の発問に対処する学習者間の相互行為──初級日本語の一斉授業における相互行為分析
■ 山下朋美
 対話的ビブリオセラピーの体験過程の検討──対人援助職を目指す大学院生のグループから

BOOK REVIEW

■ 《書評特集》アジアの質的心理学
特集にあたって  田垣正晋
[日本]アジアからの質的心理学をうみだす  沖潮満里子
  伊藤哲司・呉宣児・沖潮満里子(編)『アジアの質的心理学─日韓中台越クロストーク』
[韓国]韓国の小学校のリアリティの記述から質的研究の魅力を示す  韓圭錫
  金永千(著)『4つの学校物語─韓国初等学校の教室生活と授業』
[台湾]社会変革のための質的研究  李旉昕
  胡幼慧(編)『質的研究─理論・方法および台湾本土の女性研究実例』
[ベトナム]ベトナムにおける質的研究の拠り所  ゴ・フォン・ラン
  グエン・スアン・ギア(著)『社会科学における質的研究─認識論,方法論と研究方法のいくつかの問題』
[中国]Recommending the Book for Beginners in Qualitative Research: Introducing Qualitative Research in Psychology  Aruna Wu & Shuangshuang Xu
  Willig, C. (2013) Introducing Qualitative Research in Psychology (B. Guo, S. Wang, & Y. Zhao, Trans.).

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