書評ファイルから

小社発行の出版物のうち、各誌書評でお取り上げいただいたものを集めてみました。

書籍をお選びになる際の参考に御覧下さいませ。

2000年12月


エドワード・S・リード著『アフォーダンスの心理学』

12月24日付・毎日新聞「今年の3冊」
「・・・・・・心を生態系と進化という切り口で描く」(中村桂子氏・評)

井山弘幸、金森修著『ワードマップ現代科学論』

12月10日付・讀賣新聞
時代とともにある科学の成り立ちを語る
「・・・・・・二人は、どんなふうにこの街を語りだせばよいのか考えている。彼ら自身は「科学者」ではない。ときに住人たちに疎んじられながらも、科学という街をより大きな歴史的・社会的地図の中に位置づける視点を模索している。そうして28の話題を選んでわれわれに語りかける。注もブック・ガイドもきっちりついていて、たんなる「小さな旅」じゃ終わらせないぞ、という気持ちが伝わってくる」(野矢茂樹氏・評)

鎌田東二著『翁童のコスモロジー』

12月10日付・日本経済新聞
すべての人の肉体に宿る霊性の深化研究
「・・・・・・この日常の世界から霊性を問い続けていく翁童論は、「私自身の未来」を超えた、さらなる存在論へと展開していくことを予期させるのである」(川村邦光氏・評)

A・ヴィッカーズ著『演出された「楽園」』

12月10日付・日本経済新聞
「バランスのとれた視点で読ませる力作」

2000年11月


海野 弘著『ロシア・アヴァンギャルドのデザイン』

中国新聞ほか
「感覚でとらえた革命」
「・・・・・・今や幕を引こうとする20世紀の歴史のやみの中をさまよい歩きながら、そのやみの手ごたえを伝えようとする著者のスタンスは、実はその夢がまだ生き続けていることを暗示している。これまで難解すぎて敬遠されがちだったロシア・アヴァンギャルドの革新を指し示す好著である」(伊藤俊治氏・評)

12月2日付図書新聞
「「アヴァンギャルドの夢」の多様性と具体性」
「・・・・・・本書をとおして知られるのは、デザイン面にとりわけ研著にあらわれている「アヴァンギャルドの夢」が、いかに多用であり、かつまたかなりの具体性をもっていたということであり、またそれと同時に、そうした夢や実践が社会主義リアリズム的なものといかに異なっていたかということである。・・・・・・」(桑野 隆氏・評)

11月5日付・日本経済新聞
封印された芸術革命の全容解明
「芸術と政治そして日常生活とのかかわりを問題にしたロシア・アヴァンギャルドの全体像は複雑であり、それを理解するのはきわめて困難であった。本書は、その全体像をわかりやすく解明したこれまでにない好著である」(柏木 博氏・評)

小熊英二著『インド日記』

◆リテレール別冊「ことし読む本 いちおしガイド2001」
冷静に思考した新しい旅行記
写真家のホンマタカシさんが、小社『インド日記』(小熊英二著)をとりあげてくださいました。
「・・・・・・よくある小説家とかの勝手な思いこみの旅行記とは南極と北極ぐらいの差がある・・・・・・」

小峯和明著『説話の声』

「国文学 解釈と鑑賞」12月号
「・・・・・・私たちは中世の文学を正しく認識しなければならないが、硬直してはなるまい。説話の生命観を回復することこそ大切だ。説話から和歌を見るとジャンルは異なっても、共通の世界がひろがっているし、近世・近代の文学との関連性も無視できない。偏狭にならず新しい研究視界をひらくべきだ。本書はその道しるべであり、達成である」 (錦 仁氏・評)

荒このみ・谷川道子編著『境界の「言語」』

11月5日河北新報
「「地球化」見据えた議論」
「・・・・・・総括討論の第3部では西永良成の発言が貴重だ。グローバル化は新たなローカル化・差異化を増殖するに相違ない。あらためて「他者の言語、異文化の他性に敏感でなければならない」は、等し並み求められてくる覚悟なのだと思う」(遠藤健一氏・評)

ポール・リクール「京都賞」受賞、思想・芸術部門

11月8日付・京都新聞

鎌田東二著『翁童のコスモロジー』

11月26日付・中日新聞、東京新聞
「翁童論」シリーズ完結
「・・・・・・扱うテーマや素材はそれぞれの時代で変わるが、子供と老人をめぐる事象から、時代と存在の深部を探るという一貫した視点で書きつづけてきた。著者の思想の格闘の跡を読みたい」

2000年10月


前川啓治著『開発の人類学』

「榊原英資の通説を疑え」エコノミスト10月17日号
この世はすべてパラドックスで成り立っている
「・・・・・・伝統文化がどのようにグローバリゼーションの中で「翻訳的」あるいは「戦略的」に適応していったかを示すことによって、いわば「ローカリゼーションの原理とでもいうべきもの」を提示している。・・・・・・著者のその複眼的思考が、この著作を極めて知的に刺激的なものにしている」(榊原英資氏・評)

S・アリエティ著『創造力』

産経新聞10月2日・柳澤桂子さん「私の1冊」
芸術や科学における脳の不思議
「・・・・・・構造だけでは、実際に脳の不思議を説明することはできない。信仰心、芸術表現の不思議などをどう説明すればよいのであろうか。そんな疑問のなかで、偶然出会ったのが、アリエティの『創造力』であった。精神科医によって書かれた本書を一読して、私は何かがはっきりつかめたと感じた」

2000年9月


小熊英二著『インド日記』

論座10月号ブックレヴュー
学問として蓄積された視点で世界につながる
「・・・・・・本書のなかでとくに感動的なのは、インドのフェミニストたちの活動ぶりを紹介しているところだ。農村の女性たちのために、まさに役立っている思想だと思えた。日本のフェミニズムの現在と比べ考えることが多かった。「学問として蓄積された視点」がインドを特異な文化の国として描くのではなく、読者を広い世界に導いている。「近代」や「歴史」に興味を持つひとすべてに読んでもらいたい1冊だ」 (与那原 恵氏評)

2000年8月


前川啓治著『開発の人類学』

讀賣新聞8月20日付書評
開発がもたらした伝統社会の変容
「一見資本主義的な近代化に見える社会変化も、人類学の目で見ると単純ではない。伝統社会の規範や慣習が、かたちを変えて生き延びている。それがこの本のテーマである」(広岡守穂氏評)

小熊英二著『インド日記』

「STUDIO VOICE」2000年10月号掲載
「もうひとつの、ジャムセッション」
「これは近代の全世界で展開された、「国民国家」とナショナリズムの形成史を、自民族特異論ではなく、グローバルなものとして、しかし、あくまでも自分自身の足場とフィールドでもって深く追いつづけてきた著者による、同じ方法論を用いて、日本とは異質ではあるが決して特異ではない国インドを理解しようとした、きわめて真面目な考察の記録なのである。いや、精確には「考察」ではなく、はじめて見た事象、はじめて語り合った現地のひとびととの間の思想のジャムセッションだった」(永瀬 唯氏評)

小熊英二著『インド日記』

「社会と人間ゼロから探る」
2000年8月20日日本経済新聞朝刊書評欄「あとがきのあと」掲載

三森 創著『プログラム駆動症候群』

「PD症候群不気味な広がり」
2000年8月12日中國新聞朝刊・著者インタビュー
動機や感情なしに、外部から読みこんだ行動手順(マニュアル、プログラム)に操られて動くという近年の若者に多く見られる行動を、「プログラム駆動症候群」となづけたこの仮説は、近年ますます説得性を強めているようです。
関連書 『マンガ「心の授業」−−自分ってなんだろう』(三森 創著・北大路書房・ISBN4-7628-2186-1・本体1300円)

(00.8.23.)

青野由利著『遺伝子問題とはなにか』

2000年8月13日日本経済新聞朝刊書評欄「人間を問い直す好奇心と探求心」
「・・・・・・遺伝子は実に奥が深いものであり、副題にあるように「人間を問い直す」手がかりになると思う。」(編集委員 中村雅美氏評)

小熊英二著『インド日記』

2000年8月3日東京新聞夕刊「書物の森を散歩する」
「・・・・・・グローバリゼーションの波、価値観の変容と共同体の揺らぎ、近代化と伝統の関係、ナショナリズムの台頭。インドの人々もまた、日本のわれわれと同じ時代に生活し、似たような問題に直面しながら、しかし異なる状況に生き、さまざまな模索を行っている。インド社会を見聞し、ひるがえって日本社会のありようを考えさせられた経験を、読者に追体験してもらえればと思う」

2000年7月


鎌田東二著『エッジの思想』

2000年7月25日から29日日日刊ゲンダイ
五木寛之氏の「流されゆく日々 頭に残ったあれこれ」にて言及されました。
「・・・・・・私の頭に、鋭くつきささる感覚をおぼえた『エッジの思想』であった」

徹底討議 村上龍 + 小熊英二「『日本』からのエクソダス」

「文學界」2000年8月号 http://bunshun.topica.ne.jp/index_j.htm

「文學界」2000年8月号で村上龍氏と小熊氏英二氏の対談が掲載されています。

青野由利著『遺伝子問題とはなにか』

2000年7月2日毎日新聞書評欄
全体的視野から(遺伝子問題を)解説する格好の参考書として取り上げられました。
「・・・・・・そもそもヒトゲノム解読計画とは何か、それはどのように始まったのか、現在どのように進められているのか、将来成功すれば何が判り、何ができるようになるのか、それと表裏をなして、何が問題になりうるのか。全く新しい人類の挑戦だけに、判らないことはたくさんある。私たちには、問題の解説と整理が必要だし、自分自身の問題としてそれをどう捉えるべきか、という点についての指針も求められている。本書はその点でも格好の参考書になるだろう・・・・・・」(村上陽一郎氏評)

2000年6月


リチャード・ノル著『ユングという名の<神>』

2000年6月18日毎日新聞「この人・この3冊」鈴木晶氏・選
1 『ユング自伝1、2』(A・ヤッフェ編/河合隼雄ほか訳/みすず書房/各2800円)
2 『ユングという名の<神>』(リチャード・ノル著/老松克博訳/新曜社/4800円)
3 『チューリッヒ夢日記』(秋山さと子著/筑摩書房/絶版)

「・・・・・・魂の探求者という広く流布したイメージの裏にある、ユングのもう一つの顔を描き出そうとしたのが、ノルによる最新の伝記である。ノルにいわせれば、ユングは心理「学者」などではなく、秘儀カルトのカリスマ的教祖だった・・・・・・」と本書を紹介いただきました。

『カルチュラル・スタディーズとの対話』

2000年6月号『思想』、「カルチュラル・スタディーズ」という<投影>と<実践>」という題のリサ・ヨネヤマさんの書評です。カルチュラル・スタディーズが、「CS」とか「カルスタ」というように、どこか侮蔑をこめて語られることが多い状況のなかで、見事に本書の位置づけをしていただいた書評だと思います(中)。

『ITでめざせ、教育革命』

2000年6月8日(木)朝日新聞関西版夕刊「youme」欄にて、著者の村上温夫氏のインタビューが掲載されました。
「インターネットは確かに『世界一の図書館』を提供する。だが、単に世界中から情報を集めるだけでは駄目で、本来コンピュータが持つすばらしい能力をもっと教育に活用すべきだ。発見、探究の喜びを教えてこそ教師。先生も生徒と同じように好奇心旺盛になってほしい」

村上先生関連のページ
http://ha4.seikyou.ne.jp/home/murakami/

2000年5月


『ディスクールの帝国』

2000年5月7日(日)毎日新聞書評欄にて
「世紀末の日英の文化研究に新風送る」として、『世紀転換期イギリスの人びと』(小関隆編、人文書院)とともに、富山太佳夫氏にご紹介いただきました。
「いわゆる大文字の政治や思想、文化や文学ではなくて、こうした日常的な事実から歴史を読み直し、現代を考えるという作業が、今、さまざまの分野で進行している。この二冊もそうした本。いずれも成功していると思う」

『世紀転換期イギリスの人びと』
http://www.jimbunshoin.co.jp/hp/nb/nb5828.htm

2000年4月


『病いと人』

2000年4月23日(日)朝日新聞「スペシャリテ」欄にて
「誠実な医学者の言葉」として、池内紀氏にご紹介いただきました。

『江戸幻想批判』

2000年4月6日号週刊文春「文春図書館・私の読書日記」(井上章一氏)にて紹介されました。
また「「文学界」2000年5月号・「「江戸の性愛」幻想を斬る」にて、
著者小谷野氏と岸田秀氏との「江戸の性愛」をめぐる往復書簡が掲載されています。

2000年3月


2000年2月


『直接民主政の挑戦』

2000年2月26日(金)付朝日新聞夕刊「探検キーワード ■民意」にて紹介されました。 京大・浅田彰助教授、ジャーナリストの今井一氏、『民意・政党・選挙』の著者、明治大学・富田信男教授 、『直接民主政の挑戦』の訳者・杉田敦・法政大学教授のコメントをひきつつ、民意とは何かを問うた記事です。

2000年1月


『江戸幻想批判』

批判的腕力の陰に壮大な精神史
2000年1月23日(日)付東京新聞にて書評掲載されました。 「・・・・・・歴史相対主義による無定見を怒り、民俗社会への底抜けな憧憬を罵り、歌舞伎論から馬琴論、果ては唐十郎の特権的肉体論までをまな板に乗せる腕力沙汰の向こうに、近代日本における「江戸」をめぐる言説の精神史といった壮大な視点が垣間見える」(大月隆寛氏評)

『家族のリストラクチュアリング』

2000年1月10日号「アエラ」「夫だけでは妻を救えない」
「夫は聞けない主婦の闇」で山田昌弘先生のコメントが掲載されました。

     

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