『やまだようこ著作集』を2007年3月より配本開始いたします。全12巻予定 各巻A5判上製。
やまだようこさん(京都大学教授)は、小社刊のロングセラー、『ことばの前
のことば』で、それまでの心理学にあきたらなかった多くの若い研究者たちに、
心理学でもこのような研究ができるという新鮮な衝撃を与え、自分たちもこの
ような研究がしたいという熱い思いをかきたてたのでした。今は学会が設立さ
れるまでに質的研究への関心が高まり、やまださんの論文は、ますます多くの
学生・研究者を惹きつけています。しかし多くの論文が様々な雑誌や本に分散
しているため、このたび主要なテーマごとにまとめて、著作集を刊行する運び
となりました。ひとり心理学だけでなく、関連諸分野にも多大な影響を与えて
きたやまださんの思索のあとをたどることのできる珠玉の集大成です。
全集各巻目次作成中です。出来次第、本新刊案内、弊社サイト、ブログでお知
らせいたします。
第1巻 ことばの前のことば――三項関係の発生
目次(予定):ことばの前のことば−ことばが生まれるすじみち1/指さしの発達/ふれるということ/うつすということ/行動観察のしかた
第2巻 意味のはじまり――ことばと自我の発生
目次(予定):意味のはじまり−ことばが生まれるすじみち2/象徴機能の発達/要求‐拒否行動と自我の発達/きょうだい関係/ことばを育てる
第3巻 対話的モデル構成法――質的研究の方法
目次(予定):モデル構成のための現場心理学/多重のモデル構成の実際/質的心理学の基礎概念/対話的モデル構成法/対話的モデル構成の実際
第4巻 私と母のイメージ――私をつつむ母なるもの
目次(予定):私をつつむ母なるもの/ならぶ関係/見守る関係/日本、イギリス、アメリカ、韓国の母子関係イメージ画/私と父のイメージ画
第5巻 心理的場所――身体・文化・時間
目次(予定):心理的場所の基本図式「ここ」と「あそこ」/つつむー入れ子の日本文化/たつ、すわる、ねる身体/多方向にすすむ時間と循環する時間/ライフストーリーの樹モデル/二つの文化を往来するクロノトポス・モデル
第6巻 人生のイメージ――生涯発達心理学のモデル
目次(予定):人生のイメージ地図/日本、イギリス、オーストリアの人々の人生イメージ/生涯発達心理学のモデル/中年の生き方と生成継承性/生成的ライフサイクル・モデル
第7巻 語りを聴く――インタビューの方法
目次(予定):人生を物語ることの意味、ライフストーリー研究の方法、インタビューの方法、ナラティヴの分析、インタビュー論文の構成、リフレクションの方法
第8巻 喪失の語り――生成のライフストーリー定価4515円
目次(予定):喪失と語りのパッチワーク/死にゆく語り/喪失から生成への物語/人は死者から何を学ぶか/喪失の語り直し/なぜ生死の境界で天気が語られるか/生死のはざまと天空の語り/グラウンド・ゼロにおける追悼の語り/墓地の家族ライフストーリー/いない母のイメージと人生の物語/生きることと研究すること
第9巻 映画の語り――東京物語と野いちご
目次(予定):心の揺らぎと共振する方法を求めて/人生の心理過程モデルとしての映画/証言の場の多重性−黒沢明『羅生門』/記憶の場所と身体−ランズマン『ショアー』/ズレのある類似とうつしの反復−タルコフスキー『鏡』/並ぶ身体・かさねの語り−小津安二郎『東京物語』/語りの反復における自己と他者の声−バフチンの対話と小津の共存的ナラティヴ/人生の物語−ベルイマン『野いちご』
第10巻 世代をむすぶ――伝統の継承と生成
目次(予定):世代サイクルと世代間伝達/京都の伝統の継承と生成/エリクソンと子どもたち/父と息子の物語−中野孝次さんインタビュー/母と娘の物語−志村ふくみさんインタビュー/祖母と母と娘のライフサイクル
第11巻 詩と絵の心理学――イメージの飛翔
目次(予定):世界を凝縮する/行間を読む/ひびきと共感/たましいを揺する/時空を越える/擬音語とリズム/かさねとズラシ/比喩と移り/中原中也/宮沢賢治/草野心平/小出楢重/岸田劉生/ブレイク/セザンヌ/クレー/ロスコー/心喝/広告コピー/題と見出し/引用
第12巻 いのちを紡ぐ――私の人生
目次(予定):フィールド精神でフロンティアをひらく/私をつつむ母なるものを書いたころ/人生なかば−往復書簡/やまだワールド/私のライフストーリー