質的心理学研究 第18号

特集 ゆるやかなネットワークと越境する対話──遊び,学び,創造

既存の枠組みを越えゆるやかにつながるネットワーク,異質性や多様性を生かした創造的な活動がさまざまな社会課題や矛盾を乗り越える試みとして注目されている。特集は,質的研究ならではの強みを生かし多様な視点からその可能性を問う8論文を掲載。



■掲載論文の要約PDF日本質的心理学会HPで公開されています。
質的心理学研究 第18号――目次

巻頭言 永田素彦 多様性をひろげる

特集:ゆるやかなネットワークと越境する対話──遊び,学び,創造
(責任編集委員:香川秀太・青山征彦)
■ 朴希沙
「してもの会」におけるRespectful Racial Dialogue の実践
── 在日コリアンと日本人の「分断から動き出す交流」
■ 山下愛実
幼稚園の一斉保育場面で子どもたちが創り出す「あいま」の意味
── ウェンガーの「非公式の」実践共同体概念を手がかりとして
■ 小林惠子
後ろ向きの越境と境界の変容に関する研究
── 危機に直面した企業組織でのフィールドワークから見えてきたもの
■ 岡部大介・大谷紀子
アーティストと人工知能技術の協働作曲にみる創造と省察
■ 橋本栄莉
難民の実践にみる境界と付き合う方法
── ウガンダに暮らす南スーダン難民の相互扶助組織を事例として
■ 最上雄太・阿部廣二
再帰的リーダーシップ試論
── 正統的周辺参加論による関係的アプローチの課題克服可能性とその意義
■ 會津律治
客と店との偶発的協働による振る舞いの集合的学習過程
── 仏レストランのマネジメントから
■ 山口洋典・渥美公秀・関嘉寛
メタファーを通した災害復興支援における越境的対話の促進
── 新潟県小千谷市塩谷集落・復興10年のアクションリサーチから

一般論文
■ 山田苑幹
X ジェンダーを生きる
── 男女のいずれかというわけではない性自認をもつ人々の語りから
■ 小泉千尋
サイエンスカフェにおける話題提供者のフレームシフト
■ 渡辺恒夫
コミュ障(人づきあいが苦手)の批判的ナラティヴ現象学
── インターネット上の相談事例に基づく当事者視点の研究
■ 長友隆志
日本人高校生の自己効力感とメタ認知に対する英作文の指導とフィードバックの効果
── GTAによる分析
■ 石井悠
小児慢性疾患経験者にみるイルネス・アンサーテンティの発達的影響
── 成人期における将来展望との関連に着目して
■ 五十嵐茂
自己エスノグラフィにおける意味の文脈
── ある転職体験
■ 荒川歩・白井美穂・松尾智康・加藤賢大
インタビュイーの語り手としての特性と質的研究

BOOK REVIEW
■ 《書評特集》 当事者研究
当事者研究をローカルな研究実践から,質的研究のモデルへと一般化するために(森 直久)

「自分自身で,共に」が教えてくれること(評:宮本 匠)
 浦河べてるの家(著)『べてるの家の「非」援助論──そのままでいいと思えるための25 章』
じぶんアクションリサーチとしてのからだメタ認知メソッド(評:伊藤 崇)
 諏訪正樹(著)『「こつ」と「スランプ」の研究──身体知の認知科学』
「当事者研究」はポスト心理療法になるのか?(評:村澤和多里)
 浦河べてるの家(著)『べてるの家の「当事者研究」』
 綾屋紗月・熊谷晋一郎(著)『つながりの作法──同じでもなく違うでもなく』
 熊谷晋一郎(編)『みんなの当事者研究』

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表紙デザイン=臼井新太郎

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