街に出る劇場

社会的包摂活動としての演劇と教育

著者 石黒 広昭
ジャンル 子ども・家庭・教育・学校
出版年月日 2018/07/25
ISBN 9784788515888
判型・ページ数 A5・232ページ
定価 2,640円(本体2,400円+税)
在庫 在庫あり
演劇は遊びを取り戻し,他者と共生し,新たな世界に飛び出すスプリングボード。多様性を生きる今,人の成長にドラマやシアターが必要なわけがここにある。演出家,戯曲家,教員など多彩な人びとの実践と遊びから,演劇の力と可能性に触れる一冊。
街に出る劇場――目次

はじめに

序章 パフォーマンスアーツによる成長

はじめに
パフォーマンスアーツが街にやってくる
学校を越えた発達と学習
パフォーマンスアーツの可能性

第一部 劇場が街を変える

第一部 序 劇場が街を作る

街を作る演劇
あさひサンライズホール
可児市文化創造センターala
多文化共生プロジェクト
劇場のアウトリーチ活動
劇場に集う人たち

1章 演劇を軸としたまちづくり――あさひサンライズホールの軌跡

演劇製作から見えるもの
「体験版 芝居で遊びましょ♪」シリーズの立ち上げ
子ども・学校・先生と親――「センセイノチカラ」シリーズと子ども芸術劇場
まとめ

2章 社会包摂事業に取り組む可児市文化創造センター

  芸術の殿堂より人間の家を――「承認欲求」を充足させる子どもたち
  コミュニティ・プログラム「alaまち元気プロジェクト」の誕生
  英国随一の地域劇場ウェストヨークシャー・プレイハウス
   ――そこで学んだ劇場の在り方
  alaまち元気プロジェクト
   「児童・生徒のためのコミュニケーションワークショップ」その現場から
  alaまち元気プロジェクト「多文化共生プロジェクト」その現場から

ショートエッセイ
 《ala多文化共生プロジェクト》で育つ夏
 東濃高校で何が起こったか

第二部 他者と出会うためのパフォーマンスアーツ

第二部 序 劇を通して「他者」を知る――異文化不理解の実践

演劇とコミュニケーション能力
コミュニケーション能力が高くなることの意味
「他」言語「他」文化劇を観る
「他者」との対話
理解の一時性
複言語・複文化状況
協働のための可視化ツールとしてのマップと演劇
遊びとしての学び

3章 劇を創ることで生きる場所を拓く――「紛争地の演劇」シリーズを監修して

紛争地域から生まれた演劇シリーズ――演劇の役割を問う
演劇とコミュニティ
私の物語から私たちの物語へ
対立から生まれる演劇的ダイアローグ
パレスチナという地域から――自分自身とのダイアローグ
抑圧からの解放
他者との葛藤の共有
日本との接点をめぐって
ローカリティから普遍性へ

4章 「私が私に向かう自己表現活動」――タイにおける複言語・複文化ワークショップ

複言語・複文化ワークショップの背景
マップ作成活動
ドラマワークショップ
「私が私に向かう自己表現活動」とは何か

ショートエッセイ
 戯曲翻訳による異文化接触
 地域の言語的文化的に多様な子どもたちと生きる

第三部 劇と教育

第三部 序 教育とドラマ

日本の学校と演劇
応用演劇と応用ドラマ
教育活動の中で演じること
教育的な演劇活動
プレイショップ
演劇のもつ批判性
役に生きる

5章 どもる子どもが安心して挑戦できる場――吃音親子サマーキャンプでの劇づくり

吃音――この複雑で人間的な世界
「治療」「克服」の圧力とそこからの脱却
吃音親子サマーキャンプの三つの柱
キャンプの劇と竹内敏晴
事前レッスンの実際
キャンプの劇の活動の実際
キャンプにおける劇の役割

6章 身体を通して学ぶこと――教員養成の現場から

プロジェクトのはじまり
カナダから戻って
富良野GROUPと授業をつくる
授業実践を繰り返して
結局のところ
さいごに

7章 幼児との劇遊びで保育者になる――プレイショップにおける若者の成長

序論
プレイショップとは何か
ある大学生の成長――Sの「保育者になる」過程
結論――保育者養成プログラムとしてのプレイショップの意義

第四部 アートの可能性

第四部 序 アートを欲する社会

芸術活動
アートと日常
アートと教育
日常の舞台化
アートのある社会

8章 アートによる日常生活批判の可能性

はじめに
日常生活とアート
存在の根源性と制度
日常生活の批判的学習とアート――まとめにかえて

ショートエッセイ
 絵を描くことの喜びを取り戻せ
 福島では非日常の中で日常を希求する演劇が生まれ続けている

終章 パフォーマンスアーツが社会に必要なわけ――遊びから見た演劇

遊ぶことと演じること
遊ぶこと
変革のための演劇

あとがき
索引

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