「共生」の都市社会学

下北沢再開発問題のなかで考える

著者 三浦 倫平
ジャンル 環境・震災・都市・地域社会
出版年月日 2016/03/31
ISBN 9784788514706
判型・ページ数 A5・464ページ
定価 5,720円(本体5,200円+税)
在庫 在庫あり
街は誰のためにあるのか? 知らない間に大きな道路が計画され,街の姿が一変する。東京・下北沢に住む人,訪れる人たちが立ち上がった。ルフェーブル「都市への権利」などを援用しながら,現代の都市問題に立ち向かう,実践的思索の書。
「共生」の都市社会学――目次

序章 「共生」をどのように捉えるべきか?

第一章 都市空間の危機的状況/都市社会学の危機的状況
 1 都市空間の危機的状況
  ・ 都市空間における「排除」
  ・ 都市空間の「均質化」
  ・ 都市空間の「荒廃化」
 2 都市社会学の危機的状況
  ・ 岐路に立つ都市社会学
  ・ 新都市社会学の問題提起とは何だったのか?
 3 なぜ、新都市社会学は隘路に直面したのか?
  ・ newest urban sociologyの自己矛盾――「共生」という理論的対象の設定

第二章 都市社会学の方法史的検討
 1 初期シカゴ学派における「意味世界
 2 日本の都市社会学の方法史的検討
  ・ 開発研究における意味世界
  ・ 住民運動論における意味世界
 3 アクティヴ・インタビューの意義と課題
  本書における「意味世界」の視角

第三章 「共生」をめぐる「迷宮の盛り場―下北沢」の紛争
 1 下北沢地域と都市計画の概要――紛争の社会的背景
  ・ 下北沢地域の概要
  ・ 都市計画事業の概要
  ・ 反対運動の成立とその展開
 2 どのような「共生」の構想が分立し、展開しているのか
  ・ 「公共性」をめぐる争いから「共生」の構想へ

第四章 「共生」の構想の社会的世界
 1 「歩いて楽しめる空間」という意味世界の背景
 2 計画推進側の意味世界の背景
  ・ 高層化という経済的合理性の追求の諸要因
  ・ 「協働」の形骸化と正統化

第五章 「共生」を実現するための構想・運動の可能性と課題
 1 三つの政治的な構想
 2 対抗型の構想の前史――小田急高架訴訟の意義と課題
 3 対抗型、連帯型、イベント型の構想・運動の誕生と展開
  ・ 政治的構想の生成と混在
  ・ 対抗型の運動の成果と課題
  ・ 連帯型の運動の成果と課題
  ・ イベント型の運動の成果と課題
  ・ 対抗型・イベント型の構想とその変化――第一局面の総括
 4 対抗型と連帯型の運動の分岐と対立
  ・ 裁判闘争という運動の意義
  ・ 跡地利用をめぐる運動の対立
  ・ シンポジウムに表われる構想の分化
  ・ 連帯型の構想の台頭と対立型の構想との分裂――第二局面の総括
 5 「ラウンドテーブル」をめぐる構想の対立
  ・ 保坂区長誕生という政治機会構造の変化
  ・ 運動が直面したラウンドテーブル構想の課題
  ・ 各々の構想・運動の意義と課題――第三局面までの総括

第六章 研究対象者の視点から見た分析の課題

第七章 結論――本書の意義と課題
 1 本書の方法論的意義
 2 本書の分析的意義
 3 本書の課題と展望


あとがき
参考文献
資料
事項索引
人名索引

同じジャンルの商品

SHOPPING ご注文

定価5,720円
(本体5,200円+税)

カートに入れる

SHARE シェアする

このエントリーをはてなブックマークに追加
  • webマガジン クラルス

  • 新曜社通信

  • 質的心理学研究シリーズ

  • 『心理学ワールド』のご案内

  • GRIP関連資料

  • 自己の科学は可能か

お知らせ

もっと見る

お知らせ

『発達障害の就労とキャリア発達』、2023年度日本コミュニティ心理学会出版賞受賞 - 2024.03.25

書評・メディア

『生ける死者の震災霊性論』が読売新聞で紹介されました - 2024.03.08

イベント

4/21(日)オンライン講座:脳・身体・ナラティブから見る「自己の科学」 - 2024.02.27

お知らせ

Web連載『自己の科学は可能か』出版記念シンポジウムの現場から(1/23公開) - 2024.01.23

イベント

『自己の科学は可能か』刊行記念シンポジウム開催(終了) - 2023.12.22

お知らせ

烏谷昌幸 著『シンボル化の政治学』が第41回政治研究櫻田會奨励賞を受賞しました - 2023.12.22

書評・メディア

『災害の記憶を解きほぐす』書評が『小説新潮』本の森コーナーに掲載されました - 2023.12.15

お知らせ

受賞のお知らせ 清水亮著『「予科練」戦友会の社会学』 - 2023.09.22

お知らせ

『「予科練」戦友会の社会学』が日本社会学会第22回奨励賞〈著書の部〉を受賞 - 2023.09.22

イベント

9/17日本心理学会第87回大会企画シンポジウム[IS-019]来場者特典 - 2023.09.07

イベント

11/19オンライン講座:認定心理士のキャリア発達とは? - 2023.09.07

イベント

10/8オンライン講座:親の声、子どもの声、社会の視点から考える 離婚の心理支援 - 2023.08.31

書評・メディア

『細胞はどう身体をつくったか』の自著紹介が『日本農業新聞』に掲載されました - 2023.07.20

お知らせ

『社会学で読み解く文化遺産』が2023年度観光学術学会「教育・啓蒙著作賞」を受賞 - 2023.07.12

書評・メディア

『災害の記憶を解きほぐす』書評が『神戸新聞』に掲載されました - 2023.06.15

書評・メディア

『6歳と3歳のおまけシール騒動』書評が朝日新聞に掲載されました - 2023.06.12

書評・メディア

『「英語脳」vs.「日本語脳」』書評が『 英語教育』に掲載されました - 2023.06.09

書評・メディア

『「英語脳」vs.「日本語脳」』書評が掲載されました - 2023.06.09

イベント

ご案内 本屋B&B 『2ちゃん化する世界』関連イベント - 2023.06.06

お知らせ

秋田喜美著『オノマトペの認知科学』、宮地裕日本語研究基金学術奨励賞 受賞 - 2023.06.02

書評・メディア

『災害の記憶を解きほぐす』が『毎日新聞』で紹介されました - 2023.05.11

書評・メディア

『2ちゃん化する世界』書評が『世界』6月号に掲載されました - 2023.05.09

書評・メディア

『残留兵士の群像』が日刊ゲンダイDIGITALで紹介されました - 2023.04.27

書評・メディア

『6歳と3歳のおまけシール騒動』書評が毎日新聞に掲載されました - 2023.04.25

書評・メディア

『2ちゃん化する世界』が埼玉新聞で紹介されました - 2023.04.24

書評・メディア

『離婚を経験する親子を支える心理教育プログラムFAIT』汐見稔幸先生の書評を掲載 - 2023.04.20

お知らせ

『質的心理学研究 第22号』掲載の論文取り下げについて - 2023.04.18

書評・メディア

『災害の記憶を解きほぐす』が「読売新聞」で紹介されました - 2023.04.12

書評・メディア

『6歳と3歳のおまけシール騒動』がサンデー毎日で紹介されました - 2023.04.10

書評・メディア

『6歳と3歳のおまけシール騒動』書評が日本経済新聞に掲載されました - 2023.04.10

書評・メディア

『6歳と3歳のおまけシール騒動』が週刊文春「文春図書館」コーナーで紹介されました - 2023.04.06