タテ書きはことばの景色をつくる

タテヨコふたつの日本語がなぜ必要か?

著者 熊谷 高幸
ジャンル 哲学・思想 > 言語
出版年月日 2013/10/03
ISBN 9784788513570
判型・ページ数 4-6・184ページ
定価 2,090円(本体1,900円+税)
在庫 在庫あり
ヨコ書きが増え,中国,韓国でもタテ書きが消えていく中,タテ書きの存在理由はどこにあるのか? アイカメラ実験,鉛筆の持ち方調査,ワーキングメモリーなど多角的なアプローチから,タテヨコが併存するからこそ成り立つ日本語の魅力を再発見する!
タテ書きはことばの景色をつくる――目次

はじめに

1章 タテ・ヨコ日本語の視界の違い

芭蕉の句のタテとヨコ
タテ書きが生み出す行間の対等性
人の視野の形とタテ・ヨコの読み
黄金比・白銀比
視野の形を文書に当てはめてみると
紙面の角度とテキストの見え
ヨコ書きに適した文の種類
縦スクロールと横スクロール
タテ書き文書の行方

2章 日本語は文脈共有の言語である

書き手と読み手は長い文脈を共有する
タテ書き・ヨコ並びのマンガのセリフ
文の起源は会話である
思考の前兆としての「ひとりごと」
会話の起源は共同注意である
共同注視にもとづく日本語のしくみ
セリフの並びと行の並び

3章 人はどのように文書を見ているか?

アイカメラが捉えた世界
アイカメラ記録でわかる読みの過程
人はまず文書のどこを見るのか?
左右の視野と左右の脳
人の文字認知野について
中心視と周辺視
本をパラパラめくるとき

4章 タテ・ヨコの「読み」の比較

タテ・ヨコの「読み」の時間の比較
俳句のタテ・ヨコについての意見
気持ちの入った文章をタテ・ヨコで読むと
単語完成と文完成のタテ・ヨコ比較
アイカメラが捉えたタテ・ヨコの読み
文脈を探るタテ書きの読み

5章 タテ・ヨコの「書き」の比較

タテ書き・ヨコ書きのテキスト模写
タテとヨコの「書き」の姿勢
世代によるペンの持ち方の変化
書家による警告
『変体少女文字の研究』から二七年

6章 タテ書き・ヨコ書きの生い立ち

三大古代文明と文字の発生
なぜヨコ書きが主流となってきたのか?
文字の形とタテ書き・ヨコ書き
上から下、左から右の書き順と文字の並び
視覚の原理と動作の原理
紙の発明と製本技術の進歩
印刷機とタイプライターの発明
パソコンとワープロの出現
タテ書き・ヨコ書きのいま

7章 タテ書きを消してはならない

絶滅危惧種としてのタテ書き文化
漢字はアルファベットより原始的か?
アルファベットは読み書き障害を生じやすい
キーワード化することばの世界
ワーキングメモリーとタテ書きの読み
漢字仮名交じり文の利点
タテ書きを愛する人々
タテ書きはことばの景色をつくる
「読み」のサイクル

あとがき
引用文献
索引

装幀 臼井新太郎
本文イラスト 熊谷 高幸

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