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田中 敏・中野博幸 著

R&STAR データ分析入門
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B5判244頁

定価:本体3200円+税

発売日 13.7.25

ISBN 978-4-7885-1350-1

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本書は、2つの統計分析ソフト、js-STARとRを連携させた、 統計分析の入門書です。js-STARとRのマニュアルとしても活用できます。 Rは高機能でしかもフリーの統計パッケージですが、プログラミング言語そのものであるため、初心者には敷居が高いのが難点でした。そこで本書です! 著者たちが開発したやはりフリーソフトであるjs-STARをRと一体化させて、初心者でもらくらくRを使いこなせるようにしました。js-STARは、小社刊『クイック・データアナリシス』等で多くの読者がその使いやすさを実感しています。Rを簡単に使えるのは初心者にとって福音ですが、ベテランにとっても分析をスマートに効率よく行う強力な武器となるでしょう。著者は、信州大学教授、上越教育大学特任准教授。

R&STAR データ分析入門 目次

R&STAR データ分析入門 はじめに

ためし読み
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R&STAR データ分析入門 目次
はじめに
0章 道具の入手と事前知識
0.1 道具の入手
0.2 データの種類と分析法
練習問題[1]

第1部 度数の分析
1章 1×2表の分析:正確二項検定
【例題1】スイーツの試作品は売れるか?
1.0 操作環境と操作手順のイメージ
1.1 操作手順
1.2 図を読む
1.3 検定結果を読む:p値を理解する
1.4 統計的検定を実習する
(1)帰無仮説(H0)を立てる
(2)対立仮説(H1)を立てる
(3)帰無仮説に従った母集団分布をつくる
(4)有意水準の領域を決める
(5)有意性を判定する
(6)効果量を計算する
(7)検出力を計算する
1.5 結果の書き方
1.6 統計的推定
1.7 パワーアナリシス
〈コラム1〉タイプ・エラーとタイプ・エラー

2章 1×2表の分析:母比率不等
【例題2】死亡率は全国平均より高いか?
2.1 操作手順
2.2 図を読む
2.3 検定結果を読む
2.4 区間推定の結果を読む
2.5 結果の書き方
2.6 パワーアナリシス

3章 1×j表の分析:カイ二乗検定
【例題3】小学生はどんなほめられ方が好きか?
3.1 操作手順
3.2 図を読む
3.3 検定結果を読む
3.4 カイ二乗検定を実習する
(1)χ2値を計算する
(2)帰無仮説のカイ二乗分布を描く
(3)有意性を判定する
(4)検出力を求める
3.5 多重比較の結果を読む
3.6 結果の書き方
3.7 パワーアナリシス
練習問題[2]

4章 2×2表の分析:フィッシャーの正確検定
【例題4】仮設住宅は健康を害するか?
4.1 操作手順
4.2 図を読む
4.3 検定結果を読む
4.4 結果の書き方
4.5 点推定と信頼区間推定
4.6 パワーアナリシス

5章 i×j表の分析:カイ二乗検定
【例題5】コンビニの利用頻度に差があるか?
5.1 操作手順
5.2 図を読む
5.3 標本比率と期待度数を理解する
5.4 検定結果を読む
5.5 残差分析の結果を読む
5.6 多重比較の結果を読む
5.7 結果の書き方
5.8 パワーアナリシス
5.9 カイ二乗検定の制約と対策
〈コラム2〉χ2値をR画面で計算する

6章 2×2×k表の分析:層化解析
【例題6】特進クラスの創設は失敗だったか?
6.1 操作手順
6.2 図を読む
6.3 統計的モデリングを理解する
6.4 モデリングの結果を読む
6.5 過分散を判定する
6.6 選出モデルを解釈する
6.7 結果の書き方
6.8 情報量基準を理解する:良いモデルとは何か
6.9 共通オッズ比を読む
6.10 層別に分析する
〈コラム3〉効果の方向を回帰係数から読む

第2部 平均の分析:実験計画法
7章 t検定:参加者間
【例題7】どっちのラーメン店が「うまい」か?
7.1 操作手順
7.2 図を読む
7.3 検定結果を読む
(1)帰無仮設(H0)を立てる
(2)対立仮設(H1)を立てる
(3)基本統計量を読む
(4)分散の同質性を検定する
(5)t検定の結果を読む
7.4 結果の書き方
7.5 t検定を実習する
(1)t値を計算する
(2)帰無仮説のt分布を描く
(3)有意性を判定する
7.6 平均の差の信頼区間推定
7.7 ボックスプロット(箱ひげ図)を見る
〈コラム4〉代表値と散布度
〈コラム5〉分散と標準偏差
練習問題[3]

8章 t検定:参加者内
【例題8】新設コースの名称,どちらがアピールするか?
8.1 操作手順
8.2 図を読む
8.3 検定結果を読む
8.4 結果の書き方
〈コラム6〉参加者内t値を計算してみよう
〈コラム7〉代入によるデータの一括入力機能

9章 分散分析のしくみ
【例題9】平均を分析するのに,なぜ“分散分析”なのか?
9.1 四コマ漫画:データ・の値はなぜ1になったのか
9.2 アノヴァテーブルの作成

10章 分散分析As:1要因参加者間
【例題10】笑いは創造力を高めるか?
10.1 操作手順
10.2 図を読む
10.3 基本統計量を読む
10.4 分散分析表を読む
10.5 分散分析を実習する
(1)帰無仮説のF分布を描く
(2)有意性を判定する
(3)効果量と検出力を求める
10.6 結果の書き方
10.7 多重比較の結果を読む
10.8 分散の均一性の検定
10.9 パワーアナリシス
〈コラム8〉分散分析の3つの効果量
〈コラム9〉分散分析と多重比較の関係

11章 分散分析sA:1要因参加者内
【例題11】輪投げは中空の的をねらえ!
11.1 操作手順
11.2 図を読む
11.3 基本統計量を読む
11.4 分散分析表を読む
11.5 効果量と検出力を読む
11.6 多重比較の結果を読む
11.7 結果の書き方
11.8 球面性検定の結果を読む
〈コラム10〉効果量:2つのη2
練習問題[4]

12章 分散分析ABs:2要因参加者間
【例題12】美人も子どもには勝てない?
12.1 操作手順
12.2 図を読む
12.3 基本統計量を読む
12.4 分散分析表を読む
12.5 効果量と検出力を読む
12.6 多重比較の結果を読む
12.7 分散の均一性を確認する
12.8 パワーアナリシス
〈コラム11〉平方和(SS)のタイプ
練習問題[5]

13章 分散分析AsB:2要因混合
【例題13】ササヤキは記憶を促進するか?
13.1 操作手順
13.2 図を読む
13.3 分散分析の結果を読む
13.4 効果量と検出力を読む
13.5 交互作用の分析:単純主効果検定
13.6 単純主効果の多重比較
13.7 参加者内要因Bの球面性検定
13.8 参加者間要因Aの分散の均一性検定
13.9 出力オプションを利用する
〈コラム12〉単純主効果検定の有意水準について

14章 作図の教室
14.1 線グラフの点描の記号を変えるには……
14.2 線グラフにSDの“アンテナ”を付けるには……
14.3 凡例の位置を移すには……

第3部 多変量解析
15章 相関係数計算
【例題14】年をとると時間は短く感じられる?
15.1 操作手順
15.2 散布図を読む
15.3 相関係数を読む
15.4 相関係数の有意性検定
15.5 相関の強さを判定する
15.6 回帰直線を求める
〈コラム13〉曲線相関
練習問題[6]

16章 回帰分析
【例題15】学生の満足度を決定している要因は何か?
16.0 欠損値を処理する
16.1 回帰モデルを設定する
16.2 操作手順
16.3 不良項目をチェックする
16.4 散布図マトリクスを読む
16.5 モデル選択の結果を読む
16.6 選出モデルを解釈する
16.7 標準化偏回帰係数を計算する
16.8 モデル決定係数と効果量を読む
16.9 結果の書き方
16.10 多重共線性を検討する(必須でない)
16.11 回帰診断を行う

17章 因子分析
【例題16】果物の好みを決めている味覚因子を見つけよう!
17.1 操作手順
17.2 不良項目をチェックする
17.3 因子数を決定する
(1)スクリープロットを読む
(2)累積説明率は50%以上か
(3)平行分析はその因子数を支持するか
(4)適合度指標と情報量基準を読む
17.4 因子負荷量を読む

17.5 因子を解釈・命名する
(1)因子負荷量|0.40|以上をマークする
(2)因子の内容を推理する
(3)因子を命名する
17.6 結果の書き方
17.7 因子負荷量の大きい順に項目を並べ替える
17.8 因子軸の回転について理解する
17.9 因子得点を利用する
練習問題[7]

18章 因子分析から分散分析へ
【例題17】味覚因子に男女差はあるか?
18.1 操作手順
18.2 分散分析の結果を読む
練習問題[8]

19章 クラスタ分析
【例題18】味覚傾向の似た者同士をグループ分けしよう
19.1 操作手順
19.2 デンドログラムを読む
19.3 クラスタのプロフィール分析
19.4 結果の書き方
19.5 クラスタ数kによる成員数の比較
19.6 変数間相関をチェックする
〈コラム14〉R Studioを使う

あとがき1:信濃路の緑陰にて
あとがき2:星を戴きて往く
索   引


R&STAR データ分析入門 はじめに

本書は,統計分析(statistical analysis)の入門書であると同時に,2つの統計分析ソフトjs-STARとRのマニュアルとして作成しました。筆者らの制作したフリーウェアjs-STARを入口として,読者諸氏が世界的に普及している素晴らしい統計分析システムRの世界に踏み入っていただけたなら,本書の企画意図は達成されたと考えます。

筆者らは,本書と前著を合わせた下のような学習コースを構想していますので参考にしてください。

もちろん前二著を読まなくても,本書『R&STARデータ分析入門』は理解できるように書きました。ただ,ある程度の数学の基礎知識とコンピュータの基本操作を習得している読者を想定しています。もし数字・数式そのものや確率の概念に多少の抵抗があるという方は『クイック・データアナリシス』(新曜社)から入ることをおすすめします。また,コンピュータの環境設定や画面操作にあまり慣れていないという方は『js-STARでかんたん統計データ分析』(技術評論社)から入ることをおすすめします。

本書は,データ分析の初学者を対象としていますが,部分的に高度な手法と分析結果の専門的な評価を含んでいます。この点,職業研究者にも役立てていただけるものと考えています。特に,昨今の統計分析の時流は,それまでの“統計的検定”万能の状況をもはや過去のものとし,“効果量と検出力”あるいはさらに“統計的モデリングと情報量基準”の新時代へ確実に歩を進めています。これからの入門学習は,スタート地点が昔よりもかなり前進したところに移ったことを承知しておく必要があるでしょう。しかし,それはデータ分析が大変になったということではなく,以前よりずっとスマートで実効的になったということです。もちろん純粋な分量として,研究内容に比べて研究方法に費やす時間と労力はずいぶん増大すると思いますが,その増大分は本書と一体化されたjs-STARがきっと相殺してくれるだろうと予想しています。いや相殺どころか,筆者らが学んだ古く不便だったあの当時よりも,方法の習得にかける時間と労力は大幅に軽減され,その分だけ本命の問題の考究が進展するだろうことを確信しています。

その意味で,おそらく本書の真価は,本書そのものにはなく,筆者らが新生を画したjs-STARのほうにあるでしょう。本書の評価よりも,願わくは「js-STARはイイ!」という率直な感想を世辞なりともいただけるものなら,それが筆者らにとっては無上の喜びです。もちろんそうした評価は,いうまでもなく「Rはスゴイ!」というからにほかなりません。

本書に記載されているソフトウェアの情報は,2013年6月10日現在のものです。特に断りのない限り,2013年6月10日現在での最新バージョンをもとにしています(R-3.0.1, js-STAR-2.0.2j)。ソフトウェアはバージョンアップされることが常態ですので,機能や画面構成などが本書の説明と異なってしまうことがあります。ご了承ください。

新曜社社長・塩浦氏には,本書の上梓にご期待され成稿を辛抱強くお待ちいただきました。併せて何かと注文の多い制作に格別のご高配をいただいたことに心底よりお礼申し上げる次第です。

平成25年清夏

田中 敏・中野博幸

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