アロマザリングの島の子どもたち

多良間島子別れフィールドノート

著者 根ヶ山 光一
ジャンル 子ども・家庭・教育・学校
出版年月日 2012/12/17
ISBN 9784788513174
判型・ページ数 4-6・208ページ
定価 2,420円(本体2,200円+税)
在庫 在庫あり
「乏しさは,豊かさである」 -足らないからこそ人は人に手を差し伸べ,それが子どもの世界を活き活きと豊かにする。大人と子どもが「共生」し,アロマザリング(母親以外による子育て)が息づく沖縄の離島の暮らしを通して子育ての原点を問い直す。

◆書評
2013年1月15日付、週刊文春、酒井順子氏評
2013年3月、クーヨン
2013年4月25日付、週刊文春、酒井順子氏評
アロマザリングの島の子どもたち─目次

まえがき

序 章 多良間島というフィールド
    多良間島到着
    多良間島素描
    周辺の島々との関係

第1章 島の子育ての背景
 1 島の生活
    「モンスーン型」の生き方
    ナンクルナイサの世界
    健康意識と人生観
 2 豊かなネットワーク
    島の多彩な催し
    行事の意味
    ▽懇親会とオトーリの流儀
    ▽手作りの葬儀
    挨拶を交わす

第2章 島の子どもと大人
 1 研究の概要
   〈行動観察〉
   〈インタビュー〉
   〈質問紙〉
   〈GPS、アクティグラフなど〉
 2 保育園における子ども
    登園時の観察
    分離への反応
    泣きの意味するもの
    子どもと私の距離の変化
    接触の効果
    変わり身の早い子どもたち
 3 家庭での育ち
    おやつ・小遣い――性善説の子育て
    家のお手伝い――戦力としての子ども
    アルバム法――アロマザリングの豊かさが見える
    父親の参加――次世代を見すえて
    東南アジア出身の母親――「子はかすがい」

第3章 アロマザリングの息づく島
 1 子どもと地域
    子どもと地域の接点としての保育園行事
    散歩を通じたふれあい
    子どもと大人が近いこと
    地域の大人による見守り、降園下校
    ▽群れる子ども
    ▽子どもへの信頼
    遊びと危険のてんびん
    ▽活動量
    ▽危険回避行動の発達
    ▽災害報告書
    津波警報にどう対処したか
 2 アロマザリングの伝統
    守姉によるアロマザリング
    複数世代をまたぐ「トゥイ会」
    オバアによるアロマザリング
 3 島を離れる
    クールな中学生
    思春期の子別れ――中高生へのインタビュー
    アグ(同期の仲間)の絆

第4章 島の子育て・子別れから何が見えるか
 1 このフィールドワークからわかったこと
 2 子別れとアロマザリングの枠組み
    反発性と子別れ
    アロマザリングとしての保育園
 3 多良間島の子育てを支えるもの
    垂直的関係と水平的関係
    「ヒト」の豊かさと「モノ」の乏しさ――都会化の波
    アロマザリングの変貌
    守姉から保育園へ
    「多良間島に生きる」ということ
 4 豊かさと子ども
    豊かさとは何かを問う
    都会化・個人化は子育てのかたちを変えるのか

第5章 私たちの現在と未来の子育て
    「乏しさは豊かさである」
    「人間力」と「ありのまま」を肯定する

あとがき

装幀 臼井新太郎

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