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日本発達心理学会 編
氏家達夫・遠藤利彦 責任編集

社会・文化に生きる人間
――発達科学ハンドブック5


    

A5判360頁

定価:本体3800円+税

発売日 12.03.14

ISBN 978-4-7885-1277-1

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◆「社会と文化」を通して発達をみる  ◆

「社会的動物」である人の意識や行動は、文化やその歴史的背景を抜きには理解 できず、文化の具体的な表れであるなま生の社会生活(文化的活動)の文脈を離れ て理解することもできません。ですが、発達心理学の世界では、他者との関係 や他者は、個人の発達とは基本的に別のものとみなされてきました。本書は、 発達を社会・文化的プロセスで捉える立場から、発達が起こる場としての「社 会・文化」と、発達内容としての「社会・文化」という二つの視点を通して、 「生まれと育ち」、家庭/家庭外における社会・文化プロセス、社会行動の発達、 情動と動機づけ、自己など、多様な切り口で発達のかたちに迫ります。


社会・文化に生きる人間 目次

発達科学ハンドブック シリーズの紹介

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社会・文化に生きる人間―目次


『発達科学ハンドブック』発刊にあたって
序 章 社会・文化に生きる人間  氏家達夫
第1節 社会とは何か?
第2節 社会と文化
第3節 生物学的要因
第4節 発達の場としての社会
第5節 2つの視点
第6節 本書の構成

第1章 発達を支える社会文化的基盤  氏家達夫
第1節 子どもは何をどこで身につけるか?
第2節 子どもはどのようにそれらを身につけるか?
第3節 文化について

第2章 「ヒト」と「人」:生物学的発達論と社会文化的発達論の間 遠藤利彦
第1節 プロローグ――「生まれか育ちか」問題の現在
第2節 性の発達に見る「生まれと育ち」 
第3節 発達的行動遺伝学の逆説
第4節 環境の役割に対する再評価
第5節 「育ち」は「生まれ」を通して
――エピジェネティクスが含意するもの
第6節 エピローグ――「生まれ」を「育む」

第3章 発達早期  篠原郁子
第1節 社会的関係に埋め込まれた誕生
第2節 発達早期の社会的関係
第3節 社会的関係の多層性
第4節 さまざまな社会的関係と子どもの発達 

第4章 児童期・青年期の家族システム  松本 学
第1節 児童期から青年期の家族関係――家族関係から家族外へ
第2節 非定型な発達の軌跡をたどる子どもの家族システム

第5章 成人期・高齢期  野村晴夫
第1節 成人期・高齢期の現代性
第2節 子の巣立ちと親
第3節 成人期の子と親
第4節 高齢期の親と子 
第5節 祖父母と孫 
第6節 世代と世代の狭間 
第7節 将来に向けて 

第6章 里親・養子・施設  庄司順一
第1節 社会的養護
第2節 社会的養護と発達心理学
第3節 社会的養護のもとにいる子どもの人間関係
第4節 里親に委託された子どもの関係形成

第7章 発達早期=保育・child care system  服部敬子
第1節 ECCE,ECECに関する国際的関心の高まりと日本の保育の現状
第2節 保育はどのように子どもの発達に影響を及ぼすのか
――着眼点の変遷
第3節 長期縦断研究によって明らかにされた保育の「効果」と今後の課題 

第8章 学齢期=学校・仲間  藤田 文
第1節 教室場面
第2節 学童保育場面
第3節 部活動場面

第9章 ソーシャルネットワークとソーシャルサポート  谷口弘一
第1節 サポート期待(受領)における発達的変化
第2節 サポートの互恵性における発達的変化

第10章 メディア社会,ネット世代の人間関係と若者文化  駒谷真美
第1節 メディア社会とネット世代の子どもたち
第2節 ネット世代の人間関係と発達 
第3節 ネット世代の若者文化(ユース・カルチャー) 

第11章 環境移行とライフサイクル  南 博文
第1節 はじめに――発達をみる視点
第2節 環境移行の基本図式 
第3節 日本での最近の研究の主題 
第4節 移行の危機性と生涯発達 

第12章 心の理解の発達  木下孝司
第1節 心の理解に関する発達研究の概要 
第2節 心の理解の生物学的基盤
第3節 コミュニケーションを通した心の理解――今後の課題

第13章 社会的基準・ルールの理解と道徳性  首藤敏元
第1節 社会的相互作用の異質性と多元的な道徳発達
第2節 多様な社会における道徳的判断の発達
第3節 道徳的判断研究の新展開

第14章 経済・社会の仕組みに関する理解  安藤明人
第1節 経済的社会化の研究小史
第2節 経済事象に関する知識の発達
第3節 家庭における経済的社会化 
第4節 比較文化的視点からみた経済的社会化
第5節 発達課題としての経済学教育

第15章 向社会的行動  二宮克美
第1節 向社会的行動の定義
第2節 向社会的行動を理解する枠組み
第3節 向社会性の発達に関連する諸要因
第4節 今後の課題と展望

第16章 攻撃性・抑うつと問題行動  戸田有一
第1節 攻撃性研究の概観
第2節 攻撃性と抑うつの関連 
第3節 いじめと内在化問題

第17章 情動の起源と発達  坂上裕子
第1節 発達心理学研究における情動観の変遷
第2節 情動の発達
第3節 情動表出と文化 

第18章 情動理解と情動調整の発達:情動的知性を育む  久保ゆかり
第1節 情動的知性・情動的コンピテンスの発達
第2節 情動についての理解の発達
第3節 情動調整の発達
第4節 情動的知性が育まれる対人的な文脈――養育者とのやりとり

第19章 アタッチメント  中尾達馬
第1節 人生初期のアタッチメント
――ボウルビィとエインズワースを中心に
第2節 アタッチメントの生涯発達
第3節 アタッチメントの世代間伝達
第4節 まとめと残された課題 

第20章 友情・恋愛・親密性  金政祐司
第1節 友人関係
第2節 恋愛と結婚
第3節 親密な関係のよりよき維持のために

第21章 動機づけ  上淵 寿
第1節 動機づけの定義
第2節 乳児期における動機づけ
第3節 幼児期の動機づけ
第4節 児童期
第5節 青年期 
第6節 成人期・老年期
第7節 比較文化的発達に対する動機づけ的視座

第22章 自己理解と自己概念  小松孝至
第1節 幼児期における自己理解の成立と発達
第2節 自己概念の発達と多様性

第23章 自己と文化  平井美佳
第1節 文化によってつくられる自己
第2節 自己と文化の理論
第3節 自己と文化の調整

第24章 アイデンティティとパーソナリティ:生涯発達的視点  杉村和美
第1節 アイデンティティ形成の始まり――同一視から同一性へ
第2節 アイデンティティ発達のプロセスと多様な経路
第3節 文脈の中でのアイデンティティ発達
第4節 成人期におけるアイデンティティ発達

第25章 人生設計とキャリア発達  安達智子
第1節 力動的キャリア発達へ
第2節 個人・環境・行動
第3節 積極的介入へ向けて
第4節 これからの時代を生き抜く力――キャリア形成力

第26章 養育者としての発達:親アイデンティティ・養育者心性  徳田治子
第1節 養育者心性の形成過程
第2節 パーソナリティの発達と自己概念の変化
第3節 ケア役割をめぐる葛藤と統合

第27章 ジェンダーとセクシュアリティ  伊藤裕子
第1節 ジェンダーの発達
第2節 セクシュアリティ


人名索引
事項索引
編者・執筆者紹介

装丁 桂川 潤
発達科学ハンドブック シリーズの紹介