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日本質的心理学会 編

『質的心理学研究 第11号』  
――特集 特集 病い、ケア、臨床


    

四六判228頁

定価:本体2800円+税

発売日 12.3.20

ISBN 978-4-7885-1276-4

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◆感性を広げる力◆

面白い質的研究の論文は、記述されている世界が自分の日常と地続きであるか のように感じさせてくれます。解決すべき問題やそれに関わる人々の、決して 気楽とは言えない体験をとりあげることが多い質的研究ですが、そうした感性 の広がりのなかで、私たちは、単純な、しかし人であろうとする限り手放すこ とができない「私たちはひとりではない」という真理を再確認することになる のではないでしょうか。本号の特集は、医療や介護福祉などの専門的な関わり から、病いや障害とともに暮らしている当事者の生活の場にまでに射程を広げ、 多彩な議論を試みました。書評特集は会話分析と震災関連の文献を紹介します。

質的心理学研究 第11号 目次

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目次

巻頭言  能智正博「感性を広げる力」


特集:病い.ケア.臨床
(責任編集委員:森岡正芳・西村ユミ)

■ 前田泰樹・西村ユミ
協働実践としての緩和ケア
―― 急性期看護場面のワークの研究

■ 原田満里子・能智正博
二重のライフストーリーを生きる
―― 障がい者のきょうだいの語り合いからみえるもの

■ 鈴木智之
滞る時間/動きだす時間
―― 先天性心疾患とともに生きる人々の"転機"の語りを聞くということ

■ 藤井真樹
共感を支える「共にある」という地平
―― 父の闘病に寄り添う体験の記述から

■ 福田茉莉・サトウタツヤ
神経筋難病患者のIndividual QOLの変容
―― 項目自己生成型QOL評価法であるSEIQOL-DWを用いて

■ 日高友郎・水月昭道・サトウタツヤ
神経難病患者の生を捉えるライフ・エスノグラフィ
―― 在宅療養の場の厚い記述から


一般論文

■渡辺恒夫
自我体験研究への現象学的アプローチ

■東村知子
母親が語る障害のある人々の就労と自立
―― 語りの形式とずれの分析
■高橋菜穂子・やまだようこ
児童養護施設における支援モデルの構成
―― 施設と家庭をむすぶ職員の実践に着目して
■関 博紀
名無しの環境
―― 生態学的資源利用としてみる建築環境の改変行為


BOOK REVIEW Ⅰ

■《書評特集》会話分析の新しい展開――ことばと身体の連鎖分析
特集にあたって(細馬宏通)

1.生成変化する文脈における相互行為分析の可能性(評:山田富秋)
木村大治・中村美知夫・高梨克也(編)『インタラクションの境界と接続――サル・人・会話研究から』

2.会話分析の現在(評:大橋靖史)
串田秀也(著)『相互行為秩序と会話分析――「話し手」と「共-成員性」をめぐる参加の組織化』
杉原由美(著)『日本語学習のエスノメソドロジー――言語的共生化の過程分析』

3.ことばと身体の連鎖分析(評:荒川歩)
西阪仰(著)『分散する身体――エスノメソドロジー的相互行為分析の展開』
坊農真弓・高梨克也(編).人工知能学会(編)『多人数インタラクションの分析手法』

4.医療現場の質的分析と会話分析(評:細馬宏通)
D.メイナード(著).樫田美雄・岡田光弘(訳)『医療現場の会話分析――悪いニュースをどう伝えるか』
S.コリンズ・N.ブリッテン・J.ルースヴロリ・A.トンプソン(編).北村隆憲・深谷安子(監訳)『患者参加の質的研究――会話分析からみた医療現場のコミュニケーション』
西阪仰・高木智世・川島理恵(著)
『女性医療の会話分析(テクノソサエティの現在〈Ⅲ〉 ソキウス研究叢書)』
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表紙デザイン 臼井新太郎