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斎藤嘉孝 著

親になれない親たち
――子ども時代の原体験と、親発達の準備教育


四六判208頁

定価:本体1900円+税

発売日 09.4.25

ISBN 978-4-7885-1155-2


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◆「親になるための準備教育」のすすめ◆

モンスターペアレントや児童虐待など、親の問題行動が近年増えているのはなぜなのでしょうか。心理学の世界では、子どもの発達に関して膨大な研究がなされてきた反面、「親自身の発達」という視点は十分ではありません。社会学、家族論や社会福祉論を専門とする著者は、子どもをもっても自然に親になることができない時代背景を、少子化や科学技術の発達、母親の孤立といった側面から分析します。さらに、子ども時代の原体験の重要性を説き、「親としての発達は子ども時代から始まっている」という立場から、小中学校での「親になるための準備教育」について、政策面にまで踏み込んで具体的に提言します。

親になれない親たち 目次

◆書評

2009年5月4日、産経新聞

2009年6月22日、日本経済新聞

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◆親になれない親たち 目次
目次

 *目次
 はじめに @
 第T部 いまの親たちがかかえる困難と、その背景
第1章 いまどきの親たち
    「モンスターペアレント」
    殴っていないのに……
    いまや社会現象
    奨学金を親が流用
    さまざまなクレーム
    クレームがいいやすくなった教育現場
    子どもの学科選択に口を出す
    わが子を自立させようとしない親
    食事づくりには手間をかけない!?
    受験は「子どもの幸せ」のため
    児童虐待は年四万件
    「高い高い」をしていて落とした
    ネグレクト
    閉じ込められた少女
    もはや孤児院はない――児童養護施設の役割
    「親であること」を放棄する男たち
    母の役割、父の役割
    「親を尊敬できる」若者はわずか四割
    親殺しの真の被害者

第2章 親になれない親たちの背景
    自然に親になれない親たち
    いまの日本社会で、親がおかれている状況
    少子化の進展
    少子化による社会への影響
    少子化による親への影響
    科学技術の進歩
    社会制度の変化
    体動かず、口動く
    母親の孤立
    孤立の原因――祖父母との距離
    孤立の原因――夫の態度
    孤立の原因――地域社会の崩壊
    孤立の結果

 第U部 親発達論

第3章 親発達論の位置づけ
    発達心理学の出発点
    フロイトの理論
    フロイトによる発達の五段階
    エリクソンの理論
    成人になってからの発達
    生涯発達研究の進展
    本書の意義@――「親としての発達」への注目
    家族社会学の視点
    本書の意義A――「親になる前」への注目
    祖父母になる時期

第4章 親の発達プロセス
    ステージ区分について
    【六つのステージ】
    第一ステージ――原体験期(幼少・青年期)
    第二ステージ――直前期(妊娠期)
    第三ステージ――育児期
    第四ステージ――学童親期
    第五ステージ――青年親期
    第六ステージ――巣立ち期
    【いまの日本社会における親たちの様相】
    第一ステージ――原体験期
    第二ステージ――直前期
    第三ステージ――育児期
    第四ステージ――学童親期
    第五ステージ――青年親期
    第六ステージ――巣立ち期

 第V部 家庭教育支援とその可能性

第5章 親の影響の大きさ
    親は子にかなり影響する
    ブルデューの理論――「文化的再生産」とは
    ブルデュー理論の示唆
    実証研究の裏づけ
    ペアレンティングとは
    ペアレンティングの実証研究
    ペアレンティングの幅広さ
    親の行為は継承される
    親たちの変化

第6章 政府や自治体の尽力――「家庭教育支援」
    自然に親になれない時代
    「親のあり方」を教育する
    教育委員会による家庭教育支援事業
    家庭教育支援事業の短所――親は知らないし、参加しない
    情報格差による「子育て格差」
    七七%が「講演会」形式
    コストに見合うメリットは?
    単発イベントへの受け身的参加
    先進的な例
    厚生労働系の施策――母親学級
    家庭訪問や家族療法
    「家族は聖域」と「パーフェクトマザー」
    父親を問い直す

第7章 提言――親になるための準備教育
    親になる前に学ぶ
    小中学校での親のあり方の教育
    実際の例――中学生対象の子育て講座
    家庭科の利用
    家庭科における実際上の問題
    その他の、可能性のある実施枠
    学校化を進めてしまうのだろうか?
    母親の負担をこれ以上ふやさないために
    いまの親にできること
    即効的な波及効果
    「親の理想像」は必要か
    海外のプログラムで「コツ」を知る
    コンテンツや実施方法
    父親の「伸びしろ」に期待する

 おわりに
 引用文献
 索引

■装幀 臼井新太郎