戻る

中川成美


モダニティの想像力
――文学と視覚性


四六判400頁

定価:本体3400円+税

発売日 09.3.31

ISBN 978-4-7885-1147-7


◆視覚の変容は文学に何をもたらしたか?◆

シヴェルブシュ『鉄道旅行の歴史』が鮮やかに剔抉したように、産業革命に始 まる「近代」は人間の視覚に大変革をもたらしました。それは人間の想像力に も大きな影響を与えました。本書は、鉄道旅行が可能にしたツーリズムとナシ ョナリズムの密接な関係、漱石の「あの」肖像写真の謎、一葉と映画など、文 学テキストと映画・写真をめぐる具体的な題材を取り上げて、「近代」が人間 の視覚的・身体的経験をどのように変容させ、それを通して文学的想像力にど のような影響を与えたか、そこから逆に「近代」とは何か、を明らかにしよう とします。文学研究に新しい角度から切り込む意欲作といえましょう。

モダニティの想像力 目次

◆amazon.co.jpへ
cover

◆紀伊國屋書店Books Web へ

◆7ネットショッピングへ

Loading

モダニティの想像力――文学と視覚性 目次
モダニティの想像力――文学と視覚性 目次序論 文学的想像力と視覚性――モダニティの経験

第一部 モダニティの視覚性
第一章 旅する視覚――ツーリズムと国民国家
第二章 漱石の二十世紀――動く肖像写真
第三章 新感覚派という〈現象〉――モダニズムの時空
第四章 モダニズムはざわめく――モダニティと<日本><近代><文学>
第五章 近代における視覚性の変容と「日本文化」

第二部 視覚のなかの文学的想像力
第六章 ヴィジュアリティのなかの樋口一葉――文学的想像力とシネマ-イマージュ
第七章 健三の「記憶」・漱石の「記憶」――『道草』との対話
第八章 小林多喜二・女性・労働――「安子」と大衆メディア
第九章 視覚という〈盲目〉――多和田葉子『旅をする裸の眼』の言語実験

第三部 映像の言語・身体の知覚
第十章 女性労働表象としての〈聖なるビッチ〉――ジョーン・クロフォードとハリウッド映画産業の文化構造
第十一章 『帝国の銀幕』を読む
第十二章 二十世紀の言語論的転回と身体の知覚――安西冬衛「春」論
第十三章 戦争を始める国で――アメリカ、〈法〉、モダニズム、そして日本文学
第十四章 同じテクストを読む――日本文学研究と〈日本文学〉

あとがき
初出一覧