違和感のイタリア

人文学的観察記

著者 八木 宏美
ジャンル 文化人類学・宗教・社会誌
出版年月日 2008/09/01
ISBN 9784788511231
判型・ページ数 4-6・304ページ
定価 2,970円(本体2,700円+税)
在庫 在庫あり
日本とイタリアを行き来して30年。日本人としての常識を根底からゆさぶられた著者が,その違和感の由来をたどり,イタリアの近現代史と社会生活をつぶさに紐解く。鋭い着眼点と人間理解への情熱に根ざした,グローバル時代の現代社会観察記。


■本書の書評が相次いで掲載されました。
・『産経新聞』(2008年10月26日付)許光俊氏 評
「‥‥‥昨今、イタリアを題材にした書物は多いが、本書には単なる体験談には期待できない、幅の広さや奥行きがある。たとえば、ごく最近までイタリアが戦争の後遺症を引きずっていたことが生々しく記されている。「明るく陽気なイタリア人」といったイメージを吹き飛ばすような悲惨さに大半の読者は驚くのではないか。今、日本は未来の社会のあり方を模索しているところだ。アメリカ型の競争社会だけが唯一の選択肢ではあるまい。もっとよい可能性があるのではないか。そのためのヒントが詰まっている好著である」

・『週刊朝日』(2008年11月7日号)根井雅弘氏 評
「‥‥‥また、イタリアの大学生は「要約」が苦手だというのも面白い。日本では、簡潔にまとめることがしばしば要求されるが、これが著者が言うように俳句の伝統をもつ日本人の美意識を反映しているかどうかは別として、効率重視の分析的態度につながっているという指摘は正しいと思う。だが、効率重視は、場合によっては、創造性の芽を摘んでしまいかねない。これも日本の教育者にはこたえる言葉である。‥‥‥題名が気になって手に取った本書だが、読者はどこから読んでも自分の知らないイタリア事情の説明を発見し退屈することなく全体を読み通せるだろう、読書の秋の一冊として一読を勧めたい」
◆目次

まえがき
序 章 イタリアとの出会い
第1章 教育を受けない自由
第2章 人文学とは何か
第3章 カトリック教と地域コミュニティ
第4章 封建領主をめざしたブルジョワたち
第5章 愛国心とフィアットで育ったイタリア市民
第6章 イタリア最後の王 ジャンニ・アニェッリ
第7章 ムッソリーニとファシズム
第8章 戦争とレジスタンスの後遺症
第9章 マフィアと談合
あとがき
 参考文献

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