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棚沢直子・中嶋公子 編

フランスから見る日本ジェンダー史
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四六判300頁

定価:3200円+税

発売日 07.05.10

ISBN 978-4-7885-1041-8




◆古代から現代までの権力と女性表象の関係

現代思想やフェミニズムの分野では、英米系のジェンダー理論(男女関係や性差研究)の紹介がさかんですが、輸入理論を無自覚に応用してよいのか? 日本の歴史的考察ぬきに現代のジェンダーを解明しうるのか? こうした疑問から出発し、フランス女性思想との対話から導かれた比較の視点をもとに、日本の古代から現代までを貫くジェンダーの仮説をたてようと試みたものが本書です。「高学歴専業主婦」等、日本に特有の権力への共犯的主体性をもった女たちがなぜ生まれたか、刺激的な問題提起を満載。日仏女性研究学会シンポジウム(東京、パリ)をもとに編集、書き下ろしを加えた論集です。

【本文紹介】
戦前では天皇を「愛護する」アマテラスが至高の権力表象にされ、国民統合が「より早く」進んだように、戦後も経済戦争を勝ち抜くために「専業主婦」が再度理想化され、やがて「高学歴専業主婦」というフランスにない表象が女の生き方のモデルにされていく。現在のところ「男在の経済的な世界化の女共同参画」の推進下にあって、このモデルを実現できるのは、少数エリートの妻たちである。それでも国家政策から簡単に消えないのは、現中で日本が生きぬくのに必要だと政府が思っているからだ。このように、制度や法体系と実施される個々の国家政策との「ずれ」を見るには、女と表象や権力との関わりを日仏比較しながら分析するのが適当だろう。というわけで、私たちの日本についての最初の本は、権力と表象の主題をめぐっている。(「序文」より)

◆書評

2007年6月24日、朝日新聞、齊藤美奈子氏評

2007年6月29日、週刊読書人、松本伊瑳子氏評


フランスから見る日本ジェンダー史 目次

第T部 日仏比較の方法:文化間のずれと誤解をめぐって
1対話的な普遍に向けて(フランソワーズ・コラン)
2男女関係と国際比較(アンヌ=マリー・ドゥヴルー)
3『国体の本義』読解(棚沢直子)
4日本型近代家族の変遷(西川祐子)
第T部まとめ どのような位置から発言するか(棚沢直子)
第U部 ニホンジェンダー史の再検討:権力と女性表象
5古代の政治権力と女性(荒木敏夫)
6女性の位置とその変遷(服藤早苗)
7近代天皇制国家と性別二分化(舘かおる)
8〈銃後〉の女性と植民地主義(加納実紀代)
9現代日本の家族とその解体(佐藤浩子)
1「高学歴専業主婦」のゆくえ(中嶋公子)
第U部まとめ どのようの日本ジェンダー史を通関するか(棚沢直子)
結論(中嶋公子、棚沢直子)
日本の女性たちが発言する!(棚沢直子)


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