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マイケル・モーガン 著/鈴木光太郎 訳


アナログ・ブレイン
――脳は世界をどう表象するか?


四六判392頁

定価:本体3600円+税

発売日 06.11.15

ISBN 4-7885-1027-8

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◆脳のなかのアナログ◆

世はデジタル時代。脳も、スーパーなデジタルコンピュータだと考えている研究者もいます。しかし、脳スキャンをはじめとする最新の技術や脳傷害の研究、動物研究から明らかになってきたのは、脳は、外界を無数の地図でモデル化していて、そのための特定の仕事に特化した無数のアナログコンピュータをもっている、という事実です。カエルはハエを捕るのに、方向や距離を計算していたら間に合いません。虫を検出し、動きの方向を検出するアナログな地図によって、瞬時に反応しているのです。脳という最高に複雑で面白い器官の不思議に、現代の最高の脳の持ち主たちが挑んだ科学の挑戦の物語を、歴史・文学・芸術からの話題や楽しい冗談とともにお楽しみください。

【本文紹介】
脳のなかには複数の地図があって、それらが私たちの空間知覚の基礎をなしている。哲学者バークリーや科学者ロッツェは、空間の経験を理解するために決定的に重要なのは、私たちが身体を動かさなくてはならないことであり、そこにはマップが必要だと主張した。私も同じ意見だ。ものを見るとき、眼は物理空間のさまざまな方向からくる光を受けとり、次に脳がその物理空間に位置づけられた行為を産み出す。視覚の最初の段階は、眼のなかでの像であり、その次にくるのが後頭部にある粗いマップである。・・・・・・。そしてそれらのマップにはかならず空間的要素があって、次の段階に欠かせない。視覚から行為にいたるこの経路には、マップが消えて「空間の視覚的意識」が現れるといった、謎めいた横道などない。空間の視覚的意識というのはたんに、網膜から行為にいたるさまざまなマップの活動そのものなのだ。(「はじめに」より)

◆書評

2007年1月28日、朝日新聞、茂木健一郎氏評

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【目 次】
はじめに 「脳の迷路」
第T部 像とマップ
 第1章 眼に焼きついた殺人犯
 第2章 マップのなか表現
 第3章 「積年の問題」
 第4章 ひとつ眼の視覚
 第5章 「動くものは痕跡を残さない」
第U部 マップとモデル
 第6章 「ものごとの実際の力学モデル」
 第7章 学習する機械
 第8章 コントロールされた幻覚
 第9章 バベルの画像図書館
第V部 空間と身体
 第10章 「闇のなかで旋回する」
 第11章 座標系
第W部 意識はどこに?
 第12章 運転手を殺ったのはだれ?
 第13章 浮気心の芽はどこに?
 第14章 無意識的知覚
 第15章 意識の分泌説
 第16章 水車小屋のなかへ
 終 章 聖杯はいずこに?
付録A 実験のいくつかを体験してみる
付録B 動物実験について

原題:THE SPACE BETWEEN OUR EARS -- How the Brain Represents Visual Space by Michael Morgan 2003