戻る

横山 博 著


心理療法とこころの深層
――無意識の物語との対話


A5判304頁

定価:本体3500円+税

発売日 06.9.19

ISBN 4-7885-1019-7





◆臨床的人間関係とは?◆

フロイト精神分析が無意識「調整」心理学だとすれば、ユング心理学は無意識 「熟成」心理学といってよいかもしれません。その人固有の《こころの闇》と 対話することによって、万人の闇に媒介され変容が起こり《こころの病み》が 生きやすくなる。このような発酵・醸造型のモデルは、これからの「個別」と 「全体」の並存が課題になる状況において注目されるのではないでしょうか。 ――本書では、長年の臨床のなかで結実した「臨床ダイナミクス」にはじまり 「深層コラボレーション」を経て「物語シンクロナイゼーション」に至るまで ユング派の真髄を惜しみなく披露するなかで、世の闇と病みを深く語ります。

◆本文紹介◆
心理療法という営みは、いわゆる「科学」という範疇には納まらない“個別性”や“超越性”を含んでくる。ただしそれは科学という普遍妥当性と無縁のものでもない。個別の心的事象のなかにはいつも普遍へと通ずるものが含まれているからである。また、治療者の態度によって現れてくる心的現象も大きな影響を受ける。とすれば治療者のもつ世界観のありかたが否応なく治療に反映される。そして個々の「世界観」は、時に集合性に影響をうけつつも相対的に独立していなくてはならない。…私が本書のなかで、自分が何にこだわって日々の臨床を行っているかを、くどいほど論ずる所以である。(「まえがき」より)

Loading

◆目 次◆
まえがき
序 章 病いと向き合う場
第T部 臨床の場のダイナミズム
第一章 経験治療的スタンス
第二章 二者のあいだの出来事
第三章 転移からの変容へ
第四章 境界を生きること
第U部 正のストーリーの導き手
第五章 女性の変容と現代
第六章 魔の深層人間学
第七章 神話を生きる
第八章 変容をうながす力との遭遇
第九章 老いに向きあう生と聖
第十章 魂の営みとしての異世界
あとがき