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H.ハーマンス・H.ケンペン 著
溝上慎一・水間玲子・森岡正芳 訳


対話的自己
――デカルト/ジェームズ/ミードを超えて


A5判304頁・定価4410円

発売日 06.9.19

ISBN 4-7885-1017-0

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◆広がるダイアロジカル・フロンティア◆

さまざまな学問領域が近代以降、デカルト的な「対立・二軸」構図のもと発展 してきました。心理学でもその流れは堅固で、長いあいだ、実験者/被験者・ 観察者/観察対象・治療者/患者という図式が研究の基礎となっていました。 しかし他方で、理論物理学を筆頭として諸ジャンルで旧弊の超克が試みられて きたことも事実です。――本書ではそうした大きなパラダイム転換のうねりを 継承して、心理学におけるポリフォニック(多声的)な「対話・多軸」構図を 提唱します。この《対話的自己》論の射程は広く、臨床心理学・発達心理学・ パーソナリティ心理学・社会心理学をはじめ、ナラティブ(物語的)心理学に 至るまで、アカデミックな基盤の再構築と応用研究の新構成を確約します!

◆本文紹介◆
『対話的自己』はハーマンスたちのそれまでの研究の集大成で、自己の心理学研究史の最先端に位置する成果の一つである。本書は上記論文と同じタイトルで、次の年に刊行されたものである。この本では論文の骨子がさらに豊富に肉づけられ、“対話”という概念が慎重に導入され磨き上げられている。対話は人の存在を決定するもっとも高次の能力である。そして自己はまた対話に類似していると著者たちはいう。たとえば臨床実践の場に引き寄せてみると、対話によっていかにして“新しい意味”が生まれ、自己の回復をえるかという研究と実践リアルにこの本で扱われる。問いと答えの対話的運動のなかでセラピーの面接場面をとらえて見直したくなる。そういう野心を読み手にも引き起こす挑戦的な本である。(「序文」より)

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◆目 次◆
はじめに
第1章 ヴィーコ vs デカルト
第2章 現実についての物語構成
第3章 自己の分権化
第4章 近代小説における発展
第5章 対話的自己
第6章 自己のダイナミックスと総合
第7章 自己と社会
第8章 心理学における三つの分離
第9章 意味の構成と共同構成
おわりに
解説/文献/索引

原題:THE DIALOGICAL SELF by Hubert J M Hermans and Harry J G Kempen