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岡本浩一・今野裕之 著


組織の社会技術シリーズ1
『組織健全化のための社会心理学』
――違反・事故・不祥事を防ぐ社会技術


四六判224頁・定価2100円

発売日 06.7.15

ISBN 4-7885-1008-1

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◆組織的事故を防ぐ社会技術開発◆

頻発する事故隠し、重大な違反事件等々の企業の不祥事は、けっして特定の個人による過ちでも、避けがたいヒューマンエラーでもありません。そのほとんどは、危険や非倫理性を承知しながら、積極的に意志決定されているのです。なぜそのような決定がなされてしまうのかには、組織のフォーマル、インフォーマルな構造や文化、風土が深く関わっています。この巻は、シリーズ全体への導入として、不祥事が発生するメカニズムと対策を総論的な観点から述べると共に、用語集や懇切な文献案内を付けて、読者の便宜を図りました。

◆本文紹介◆
当初、私どもは、ヒューマンエラーの可能性をも含めて、研究枠組みと分担を作成するために代表的な事例の報告書資料を分析した。 JCO事故のほか、山一證券破綻、エンロン事件、東電シュラウド不報告事例、三菱自動車リコール不報告などである。その結果、驚くべきことに、これらの不祥事ではヒューマンエラーの役割が無視できるほど小さいことがわかった。どの不祥事でも、決定内容の危険や非倫理性を承知しながらも、違反的行為が積極的に意志決定されていたからである。ヒューマンエラーというのは、認知対象と認知文脈の齟齬が原因となって起こる個人の善意のエラーである。ところが、これらの不祥事は、違反であることを知悉しながら実行された、集団の悪意のエラーであった。一人ひとりが善意であるにもかかわらず、組織全体として悪意の意志決定がどのようにして行われ、維持され、なぜ修正されにくいのか分析が必要となった。社会心理学的アプローチにとって最適の問題であった。

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◆目 次◆
まえがき
第1章 会議手続き
第2章 属人風土
第3章 内部申告とコンプライアンス
第4章 職業的自尊心
第5章 潜在態度の測定
用語集
あとがきにかえて
文献案内
引用・参考文献
索引