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ファン・カルロス・ゴメス 著 長谷川眞理子 訳


霊長類のこころ
――適応戦略としての認知発達と進化


四六判464頁

定価:本体4200円+税

発売日 05.10.15

ISBN 4-7885-0962-8

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◆サルのこころを知って人間のこころを知る!◆
一方にチンパンジーやゴリラなどの知的能力を研究する流れがあれば、他方、人間の赤ちゃんや子どもの心の発達を研究する流れがあります。そのそれぞれについての解説書はたくさんありますが、本書の特徴は、この二つの流れをはじめて一つにまとめたところにあります。すなわちサル、類人猿、人間、つまり霊長類の認知の発達を、進化という統一的視点から位置づけ、吟味しているのです。こころは、どのように進化したのか――悠久の歴史に思いを馳せ、人間とは何かを改めて認識させられる一冊です。著者は、ゴリラ研究で知られるイギリスの心理学者。訳者はご存じ日本を代表する行動生態学者です。


◆本文紹介◆
サルや類人猿の研究から、人間の子どもの心の発達について、どんなことがわかるのだろう? ・・・中略・・・ 議論そのものは簡単である。私たち人間の心は、他の霊長類の心に認められる、より広い進化的パターンの一部であるということだ。そこでもっとも重要な特徴は、適応戦略としての発達である。ほとんどの霊長類では、一生の間のかなり長くが、赤ん坊期と子ども期で占められる。霊長類は赤ん坊期が長く、発達がことさらゆっくりとしているのが特徴なので、人生をこんな危ういやり方で始めることには、何か特別の恩恵があるのだろう。そういう恩恵の一つは、物理的環境と社会的環境を含めて、彼ら自身の世界をより詳しく、より柔軟に知られるようになることであり、その結果として、より柔軟で適応的な行動を生み出せるようになることである。(「まえがき」より)

◆書評
2005年11月27日、日本経済新聞
2006年2月、日経サイエンス、森山和道氏評

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◆目 次◆
第1章 手と顔と赤ん坊時代--霊長類の心の起源
第2章 物体の世界の認識
第3章 実行的な知能--物体を用いて何かをする
第4章 物体間の関係の理解--因果関係
第5章 物体の関係の論理
第6章 世界の中の物体
第7章 顔、身振り、鳴き声
第8章 他の主体を理解する
第9章 社会的学習、模倣、そして文化
第10章 自意識と言語
第11章 比較から学ぶ--認知発達の進化
訳者あとがき
文献/事項索引/人名索引

原題:APES,MONKEYS,CHILDREN,AND THE GROWTH OF MIND 2004 Juan Carlos Gomez