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ケヴィン・シルバー 著/苧阪直行・苧阪満里子 訳


心の神経生理学入門 ――神経伝達物質とホルモン


四六判176頁

定価:本体1700円+税

発売日 05.09.10

ISBN 4-7885-0961-X

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◆心理学エレメンタルズシリーズ第5弾!◆
ドーパミン、セロトニン、ホルモンなど、私たちもよく聞く言葉ですが、これ らは神経のはたらきに関係していて、私たちの心をいわば生理学的に支えてい ます。いったいどんなしくみで? 電子顕微鏡や、最近話題のPETなどイメ ージング技術によって明らかになった、神経の情報処理の仕組みやホルモン・ システムのはたらき、そして、薬物や麻薬が神経に及ぼす作用など、これまで 難しい専門書しかなかった分野についてはじめてやさしく解説した本です。訳 者はともに日本における脳の心理学的研究の代表的存在。

◆心理学エレメンタルズ既刊

◆内容
私は本書をサッカーのワールドカップの年に書いているので、 サッカーのアナロジーで始めたいと思う。ボールに強く空気を いれないとうまくバウンドしないし、一方強く入れすぎると破 裂してしまう。プロのサッカー選手は、ボールの空気圧がわず かでも違うとよいゲームができなくなるという。つまり、ボー ル圧が一定の範囲にあってこそ、サッカーはサッカーたり得る ということになる。身体についても同じことが言える。たとえ ば身体の多様な科学物質の反応は、酵素(enzyme)のはたらき によって調整されている。酵素は一定の温度の範囲でのみはた らくので、体温も常にその範囲に調整されている必要がある。 このように、体温やその他の機能を調整するはたらきを、ホメ オスタシスのメカニズムと呼ぶ。
(「第6章「ホメオスタシス」より)


本書では、食べたり飲んだりする私たちの日常生活での行動や それに伴う満腹感、飢餓感がなぜ生じるのかについても、脳の 神経系のホメオスタシスを保つメカニズムから解説されている。 また、ストレスが自律神経や内分泌システムのはたらきになぜ 大きな影響をもつのかについても、興味をそそる解説が見られ る。さらに、さまざまな薬物がうつ病や統合失調症などの心の 病になぜ効くのかについても、ドーパミンなどの神経伝達物質 のはたらきを通してわかりやすく解説されている。
(「訳者あとがき」より)


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◆目次
第1章 脳の機能を研究する方法
はじめに/神経解剖学的な方法/神経生理学的方法/章のまとめ/読書案内

第2章 ニューロン
はじめに/ニューロンの構造/ニューロン膜/静止膜電位/活動電位/神経伝達/シナプス/章のまとめ/読書案内

第3章 中枢神経系の組織
はじめに/哺乳類の神経系の分類/脊髄/脳/CNSのはたらき/章のまとめ/読書案内

第4章 自律神経
はじめに/ANSの構造/ANSの中央コントロール/ANSにはたらき/章のまとめ/読書案内

第5章 内分泌システム
はじめに/内分泌システムによるホルモン放出/フィードバック・メカニズム/内分泌のはたらき/章のまとめ/読書案内

第6章 ホメオスタシス
はじめに/ホメオスタシスとは何か/体温調節/食行動/水分摂取/章のまとめ/読書案内

第7章 薬物はどのようにして脳に影響を与えるか
はじめに/薬物で生じる効果のタイプ/薬物効果の作動サイト/薬物とそのシナプスへの影響の例/章のまとめ/読書案内

第8章 精神活性薬を分類する
はじめに/沈静催眠材/興奮剤/アヘン剤/幻覚誘発薬と精神異常発現象/抗精神病薬/耐性、依存症と離脱/章のまとめ/読書案内

第9章 薬物と行動
はじめに/うつ病と抗うつ薬/統合失調症と抗精神病薬/章のまとめ/読書案内

訳者あとがき
用語解説/文献/事項索引/人名索引

原題:THE PHYSIOLOGICAL BASIS OF BEHAVIOUR Neural and hormonal processes by Kevin Silber