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シャーリーン・ヘス=バイバー 著
宇田川拓雄 訳


誰が摂食障害をつくるのか
――女性の身体イメージとからだビジネス


四六判360頁

定価:本体2850円+税

発売日 05.4.20

ISBN 4-7885-0940-7

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◆◆資本主義は女性の敵!?◆◆
スリムなモデルや女優たちを理想像として、女の子たちはダイエットに走りま す。そして東京都内の女子高校生の20人に1人が拒食症にかかっているといわ れるように、多くの女性が過激な「スリム教」の信者になってしまっているの です。摂食障害は個人の病気と見られがちですが、実は社会の病い。本書は女 性たちの生の声を緻密に分析して、「スリム教」を支えるのは巨大ダイエット 市場を作り出す資本主義社会と家父長制社会であることを明らかにし、脱出の 新しい道を指し示してアメリカのベストセラーとなった本です。

◆書評
2005年5月8日、信濃毎日新聞
2005年5月15日、日本経済新聞、中村桂子氏評
2005年7月号、クーヨン
2005年7月9日、図書新聞、加藤まどか氏評
2005年8月号、毎日ライフ
2005年9月号、臨床心理学

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◆目 次◆
はじめに
第1章 拡がるスリム教
第2章 男と女―精神と身体
第3章 からだビジネスほどすてきな商売はない―食品、ダイエット、リカバリー
第4章 からだビジネスほどすてきな商売はない―フィットネスと美容整形
第5章 正しい身体になる
第6章 スリム教への入信
第7章 異常な食事から摂食障害へ―拒食症と過食症の文化的背景
第8章 スリム教への新人勧誘―少女、男性、エスニック集団の女性たち
第9章 スリム教からの脱出
訳者あとがき
注/文献/索引


◆本文紹介◆
この本で主張していることは、食品産業、ダイエット産業、それにフィットネス産業がメディアの助けを借りて、組織的に、多くの女性が自分たちの救いは自己改善すること、自己コントロールすること、超スリムな身体という理想を実現する責任を果たすことにあると信じるよう、社会化しているということです。家族、学校、仲間集団もまた、このメッセージを繰り返し、それを増幅することによって協力しています。このような社会的影響はしばしば、女性にスリムなからだをめずように強いる「褒美」と「罰」という形をとります。その結果、男性と女性とでは、自分の身体をどう感じるかにとても大きな違いが生れたのです。 
 現代の資本主義の利害と家父長制的な考え方との協力関係は、強力な「カルト宗教にも似た」メッセージを作り出していると見ることができます。このメッセージに従う女性には、救済と安心が約束されます。今日、女性は内的な自己コントロールによって、この新しい「理想」を達成するよう熱心に勧められています。ダイエット、絶食、エクササイズなどの行動は、過去数十年にわたり女性の役割の変化、とくに女性の男性からの独立を反映しています。私たちは、摂食障害は超スリムな身体という文化的理想に到達するために行う、自発的で極端な身体のコントロールの必然的な結果であると考えます。今では私たちは、摂食障害は美の文化的メッセージへの信仰であることを知っています。この信仰はしばしば、容貌にたいする不満という深刻な問題を作り出します。(「はしがき」より