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中村桂子 編
『語る科学』
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05.05.01 ISBN 4-7885-0938-5
◆目 次◆ |
B5並 220頁 定価1600円(税込) |
◆「語る」がテーマ◆ 「生命誌」の名づけ親、「JT生命誌研究館」中村桂子館長編集の年刊の研究 ・エッセイ誌『生命誌』の今年版です。「語る」をテーマに、天文学の小平桂 一、演出家の遠藤啄郎、文化人類学の川田順造、ゲノム研究の坂井建雄ら各氏 との対談ほか、生物、環境、文明を考察する研究者のエッセイを収め、読み応 え十分な内容となっております。JT生命誌研究館発行・新曜社発売。 ◆本文紹介◆ 「ゲノムと言語 文化をもつ生きもの・人間」 生きものは、ゲノムという事典を細胞内で読み解き、"生きる”ことによって自分の中にある物語りを語っている。もちろんヒトも含めて。 固体の中にある細胞は細胞同志話し合い、個体は身体を用いて身振りや音で表現し、全身の感覚器で他の固体の表現を受け取る。種間でも話し合いは必須だ。それが時に敵対関係になったり、共生になったりするのである。 その中で、ヒトはある時言葉を獲得し、その事典をつくった。ゲノムの登場によって物質界の中に“生きもの”が生れ、言葉の登場によって生物界の中に“人間”が生れた。生き物は物質でできているが物質界と連続ではない。人間は生きものの一つだが、他と全くの連続ではない。ゲノムによる飛躍と言語による飛躍があったと言える。 言葉が生みだした文化は、自然や生きもののを対象化し、なかでも科学はそれを機械とみなして管理しはじめた。そこから科学技術文明が生れ、ゲノムが語る生きものの物語に耳を傾けない社会になった。もう一度、言葉を傾けない社会になった。もう一度、言葉を呼びもどし、言葉を呼び戻し、言葉で生きものを語ってみよう。機械でなく生きものとしての自然を知り、生きることを大切にする社会をつくろう。 |