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中筋 直哉


群衆の居場所
――都市騒乱の歴史社会学
1905―1918:日比谷焼打事件、大正政変、米騒動


A5判304頁

定価:本体4200円+税

発売日 05.2.25

ISBN 4-7885-0936-9

◆日比谷焼打事件百年◆
今から百年前、日本は日露戦争に勝利して、沸き立っていました。夏、日比谷公園で開催された講和条約反対国民大会がきっかけとなり、東京市内に放火や破壊が拡大したのが、「日比谷焼打事件」でした。大正政変、東京の米騒動とその後続いた3つの事件について、あらたな史料の解読と独自の分析装置によって従来の政治史とは異なる、群衆と都市騒乱の相貌が明らかにされていきます。群衆の大多数は焼打の火を見物するにとどまり、暴徒ではなかったこと、路面電車が走りショウウィンドウが輝く銀座、上野の繁華街で、新しい消費の時代にあこがれる都市の青年たちが体験した出来事が、これらの事件でした。

◆書評
2005年6月3日、週刊読書人、赤川学氏評

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目次 まえがき

第1章 群衆の社会理論
1 群衆の中を求めて歩く/2 群衆の社会理論/3 群衆行動における暴力と理性

第2章 近代日本における群雄の歴史的形成
1 家社会の変動過程/2 都市下層社会

第3章 近代日本における群雄の居場所の歴史的形成
1 絶対主義的都市空間と群集の居場所/2 改正道路の広さと狭さ/
3 国民広場としての日比谷公園の演出力/4 群集の居場所としての繁華街/
5 群集管理の具体的技術とイデオロギー/6 群集の体験の質量の計測へ

第4章 巷に燃える火・・・日比谷焼打事件における群集と集合的暴力
1 都市騒乱の社会形態学的分析へ/2 日比谷焼打事件を描き直す/
3 歴史家による説明の問題点/4 日比谷焼打事件における「予審被告人一覧表」の再集計・分析/
5 主体性の遂行としての焼打の火の見物と夜の群集/
6 主体性の遂行としての警官隊との武力衝突と昼の群集

第5章 群集を呼ぶ声・・・大正政変における群集と集合的暴力
1 大正政変を描き直す/2 焼打された新聞社と群集の居場所/
3 都市の青年たちの生活歴的分析/
4 主体性の遂行としての群集を呼ぶ声と都市の青年たち/
5 大正の東京という都市

第6章 小僧たちの騒乱・・・東京の米騒動における群衆の集合的暴力
1 東京の米騒動を描き直す/2 米騒動における「被起訴者一覧」の再集計・分析/
3 三種類の行動の形態と主体性の遂行/4 小僧たちの騒乱/
5 大正の東京という都市の変動過程

結論
文献
あとがき