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マリオン・ネスル 著 三宅真季子、鈴木眞理子 訳


フード・ポリティクス
――肥満社会と食品産業


A5判560頁

定価:本体4080円+税

発売日 05.1.25

ISBN 4-7885-0931-8

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◆飽食社会に「もっと食べさせる」戦略の数々!◆
地球の半数以上が飢えに苦しむ一方、アメリカをはじめとする豊かな社会は、まっしぐらに肥満社会へと突き進んでいます。巨大食品産業は、食品政策に介入し、学者と懇意を結び、あらゆる市場戦略を駆使して、「もっと食べさせる」ことに躍起になっています。栄養添加の機能性食品や、ファットフリー食品、さまざまなサプリメントも、私たちの健康不安にたくみに訴えかけますが、ほんとうに必要で、安全なのでしょうか。巨大食品ビジネス、政治家、栄養学者が三位一体で織り成す食生活支配の実相を豊富な資料にもとづいて詳細に明らかにした本書は、何を食べるかの決定権を私たち消費者に取り戻すために、まず読むべき本です。著者は、ニューヨーク大学栄養食品学科教授。


◆書評
2005年3月6日、サンデー毎日、齊藤貴男氏評
2005年3月13日、日本経済新聞、三宅真季子氏評
2005年年4月9日、図書新聞、野村一夫氏評

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◆目 次◆
序章 食品業界、そして「もっと食べよう」
「健康的な」食生活とは/食生活は重大な問題か/ アメリカ人は本当に食べすぎている?/アメリカの食品業界/マーケティングの至上命令/「もっと食べよう」/問題点とテーマ
第1部 食生活の助言を骨抜きにする
第1章 「もっと食べよう」から「食べる量を減らそう」へ−1900年〜1990年
「もっと食べよう」−栄養の欠乏予防、1890年代から1960年代/ 「食べる量を減らそう」へのシフト−慢性病の予防、1969年から1990年
第2章 政治と科学の衝突−食品ガイド・ピラミッドへの反対、1991年〜1992年
『ピラミッド』の構築−「食べる量を減らす」手引きの研究/ 『ピラミッド』の倒壊−不運の連続/『ピラミッド』の擁護−支持の結集/調査の再調査/ 「新しい」『ピラミッド』の公表/生き延びた『ピラミッド』−そこに含まれる意味
第3章 食生活の助言を「脱構築」する
『ピラミッド』への批判/1995年版『食生活のガイドライン』の発行/ 2000年の『食生活のガイドライン』を脱構築する/「食べる量を減らす」ガイドラインを骨抜きにする/食生活の助言の再構築
第2部 システムに働きかける
第4章 政府に影響を及ぼす−食品業界のロビー活動とロビイスト
食品ロビー活動の舞台−歴史的な背景/農業エスタブリッシュメントに影響を及ぼす/ 食品業界の利益を代表する/コネと影響力を買う
第5章 栄養の専門家を味方につける
教育と研究の後援/協力関係や連携を作る /困難状況への対処/利害の衝突を防ぐための一歩
第6章 友を得る、批判者を懐柔する
連邦の職員と友達になる−農務省長官/ 協力を立法化する−「チェックオフ」/広報活動を利用する−粉ミルクか母乳か
第7章 強硬手段−合法的なもの、そして法の一線を越えるもの
批判者を告訴するために裁判所を使う/法の一線を越える−価格カルテル/システムに体系的に働きかける
第3部 子どもから儲け、学校を腐敗させる
第8省 幼いうちから消費者に−子どもを標的にする
子どもを標的に/子どもの好みに売り込む/学校に焦点を絞る/子どもたちを販売対象にする−それが意味するもの
第9章 ソフトドリンクを押し付ける−「ドリンク販売権」
ソフトドリンクの問題点/ソフトドリンクを子どもたちに売り込む/ ドリンク販売権契約−論理的な次のステップ/生徒のコインと食欲の奪い合い/栄養上の目標を揺るがす/ 「輝く小さなオアシス」を保護する
第4部 サプリメントの規制緩和
第10章 科学対サプリメント−「相互理解を阻む深淵」
議会対FDA−DSHEA、1994年/「二つの文化」の問題点/ 「厚かましいインチキ療法」から規制へ−そして再びインチキ療法へ/ FDA対栄養剤/議会の介入−1976年のブロックスマイア改正法/ 健康効能表示という障壁の崩壊−ケロッグ社のオールブラン、1984年/健康効能表示の普及
第11章 健康効能表示の合法化−サプリメント企業とFDAの闘い
再び議会の介入−1990年、食品ラベル表示規制/FDAが施行した規制に業界が反発/ホワイトハウス、ラベル表示規則をいったん阻止した後に態度が軟化/FDAの規則発効に非難轟々−業界、結集する/アメリカ憲法修正第1条の自由をめぐる業界の「信じられない戦争」/サプリメント業界、DSHEAを勝ち取る、FDAの妥協/議会、食品の健康効能表示を許可−FDAMA、1997年/法廷の介入−ピアソン対シャラーラ裁判/「頑健な官僚主義」の譲歩/DSHEAの余波の中で−応酬は続く 第12章 規制緩和とその帰結
売上の爆発的増大を刺激/食品と医薬品をサプリメントとして販売/ 意気消沈する活動/安全性と効能に関する懸念を引き起こす/一般国民の混乱/文化の二極分化
第5部 テクノフーズの発明
第13章 さらに進んで栄養強化へ
「より健康的な」食品を求めて/「栄養面の価値増強」−食品の強化と増強/栄養強化は有効か?
第14章 栄養強化を超えて−食べ物に機能性を持たせる
規制の泥沼/薬効をもつ食べ物としての機能食品/技術依存の解決策としての食品−ハインツのケチャップ
第15章 究極のテクノフーズを売る−オレストラ
30年にわたる規制の物語/P&Gのマーケティング・キャンペーン/オレストラは効果があるのか?/テクノフーズ−その意味するもの
終章 食品選択の政治学
食の選択の環境/食の選択の倫理/行動を起こす−公共政策と企業政策の改善/行動を起こす−毎日の食による意思表示
付録 栄養学および栄養研究の問題
栄養学の基礎/栄養研究における問題
訳者あとがき
注/図リスト/表リスト/索引
原題:FOOD POLITICS How The Food Industry Influences Nutrition And Health
Marion Nestle 2002

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