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あい子、時枝武 著


『うつ病者からの手紙』
――


四六判320頁

定価:本体2400円+税

発売日 03.10.30

ISBN 4-7885-0877-X

◆当事者だけが知っている真相とは◆

これは類まれな実録ドキュメンタリーです。重いうつ病に悩む二人が出会った のは、時枝氏の著書『うつ病者の手記』に心うたれたあい子氏が宛てたファン レターがきっかけでした。以来、往復書簡は六年にわたり途絶えていません。 うつ病のみならず過食症・多重人格という苦難も背負ったあい子氏は、幾度も 自殺を試みますが、そのたびにこの文通が命綱となって、生き延びています。 本書ではこうした交流に寄せて、彼女の華やかなりし過去に起こった重大事が 浮かび上がり、現在進行形の窮状が切々と魂の叫びとして語られてゆきます。 ――年々増える「うつ」体験者の共感を呼び、あらゆる闘病者に勇気を与え、 読者の心を揺さぶる愛と哀しみのドラマとして、広くお届けしたい一冊です。

◆著者の本
『うつ病者の手記―自殺、そして癒し』人文書院、ISBN: 4409340174


◆本文一部◆
はじめまして。…略…私も同病者であるので、ちょうど先生の本を読むころも、すでに自分の中ではあっちの世界との綱引きに負けそうでもうこれ以上は耐えられないという感じで、飛び降りることばかり考えていたときでしたから…。
 …略…私は摂食障害から始まり、うつ病としてはもう三年以上ほとんどで家から一歩も出られなくて閉じこもっています。今はあれほどいやだった過食だけが自分のできることで、毎日、「さぁ、食べるか死ぬか」っていう戦いです。錯乱して発狂状態と、うつによる身体のいろいろな痛みを紛らわせるのが、詰めすぎによる痛みです。抗うつ剤も睡眠薬もほとんど効きません。…略…突然、支離滅裂なお手紙を失礼しました。でも、またお便りします。
 あい子


◆著者のことば◆
アダルトチルドレンという言葉がある。世の中に十分理解されることなく廃れてしまった言葉ではあるが、一言で言えば、子ども時代に親から十分な愛情を受けることなく成人してしまった人のことを指す。
 ただ、「親の愛情」という言葉も世間では十分理解されているとは言い難い。「親が子を愛する」とは、家庭生活において無条件、無償の安全を子どもに保証すること。「子が親に愛される」とは、家庭生活において子どもがまったくの手放しの安心感を得られること、無邪気でいられることである。
   しかし成人してしまった人は、うつや、摂食障害をはじめ、様々な依存症に苦しむことになる。
 この本を、子ども時代に無邪気に過ごせなかったすべての人にも読んでいただけたらと思う。
 時枝武


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◆目 次◆
訪れ
棚卸し
生真面目な女学生のように
あらためて、はじめまして
ワクワク ルンルン
落ち込み
ナカちゃん登場
少し息をついて ゆっくりと歩くように
人生最後の物言い
告白
諍い
安堵

本当の病い
逢おうよ
かおりちゃん登場
言えなかったこと
and Some Persons in Aiko
機能健全家族

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