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N・クォールズコルベット 著

山 愛美・岸本寛史 訳


『「女性」の目覚め』
――内なる言葉が語るとき


四六判280頁

定価:本体2800円+税

発売日 03.09.12

ISBN 4-7885-0870-2




原題:AWAKENING WOMAN-Dreams and Individuation 2002

◆かくして性と聖はつながった……◆

男女を問わず、私たちの中には「女性なるもの」が宿っています。それは普段 ジェンダーという覆いの下まどろんでいるようです。だから確としては判らぬ まま私たちは時として「生身の人間として生きざるを得ない」局面(心の奥の 女性の発露)を迎えるのでしょう。そして立ち行かなくなった時に訪れるのが 本書の舞台でもあるカウンセリング・ルーム。ここで活躍するのは《言葉》。 夢や芸術表現に託された「女性なるもの」の言葉に開かれて、一人一人固有の 《神秘の物語》……たとえばこの本では「聖と性の垂直軸」が物語られます。 ――心理臨床における《語り》を副主題に訳者二人も参加して語り合います。

◆本文一部◆
これは一人の人間の、未踏の無意識の世界への旅の話であるものの、他の多くの人々の旅とも重なる。もちろんレイラの個人的な成育史や状況は、彼女に特有のものではあるけれど、彼女には多くの普遍的な側面がある。私たちは、レイラの夢に出てくる多くの「登場人物」に出会う―動物、宇宙人、小人。処女マリア、そして繰り返し出てくる黒髪の女性のイメージ。彼らは、彼女自身のさまざまな側面を表している 。これと同一のイメージの夢をみたことがない読者もいるかもしれないが、その場面でも、夢の「登場人物」は、認めてもらいたいと思っている、自分の中にある別の側面を表しているのだ。レイラの文化的な背景は、ある読者の方たちとは多少とも、あるいは大きく異なるかもしれないけれど、それでもその経験との間には接点があるだろう。自らに問うべき基本的な問いとは、次のようなものである、「人生を十分に体験するのを妨げている、強要された制限、勝手に思いこんでいる限界、あるいは非現実的な恐怖とは何なのだろうか」。この問いへの答えは、ユングが個性化の道と呼んだものの本質である。(序章)
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◆目 次◆
序 章
1 覚醒の曙
2 黒髪の女性とねずみ
3 重ね過ぎ
4 抜け殻の女性
5 クロゼットの子ども
6 教会をでる
7 結婚の車椅子
8 黒髪の少女
9 あのポットは沸騰している
10 粘土の鏡
11 庭の壁
12 難民
13 ジゴロ神
14 ポールへのカード
15 運命の女性
16 処女マリア
17 下からの縫い目
18 天の川での踊り
19 シャーマン
20 鳥の飛翔
21 イースターエッグ
22 黒髪の女性が戻ってくる
23 黒髪の女性は私のセラピスト
24 卑劣なもの
25 鮮やかな色のおたまじゃくし
26 彼女の命を心配して
27 同一の自我
28誕生祭
レイラのエピローグ
注・文献
改 題
訳者あとがき

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