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小谷野 敦 著


反=文藝評論
――文壇を遠く離れて


四六判300頁

定価:本体2400円+税

発売日 03.6.20

ISBN 4-7885-0859-1

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◆村上春樹を"もてない男"はどう読むか◆
『もてない男』(ちくま新書)での本音の発言、『聖母のいない国』(青土社)での比較文学的な教養に裏打ちされたスリリングな思索の展開と、次々に話題作を発表する著者が、こんどは「文壇のタブー」に挑戦します。『文學界』での好評連載「はるか文壇を離れて」に、「『文藝批評』とは何か」「安吾『堕落論』をめぐる謎」「中野孝次論」などを加え、さらに「『ノルウェーの森』は"いんちきポルノ"である」を新たに書き下ろしたものです。権威におもねらず、流行に流されない著者ならではの歯に衣を着せない表現で、読後の爽快感は抜群です。なかでも村上春樹論は迫力満点で、なぜ今までこういう批判が出なかったのか不思議になるくらい真っ当な批判です。


◆小社の著者の本

『男であることの困難』(定価2625円(税込))  

『江戸幻想批判』(定価1890円(税込))

◆書評
2003年8月20日、朝日新聞

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目 次
序章 「文藝批評」とは何か
T 文壇を遠く離れて
川上弘美における恋愛と幻想
「天皇と文学」という問題は存在するのか
筒井康隆の現在について
七五調と「近代」の不幸な結婚
藤堂志津子と日本のリアリズム
虚構は「事実」に勝てるか
政治としての対談・座談会
佐川光晴『生活の設計』と小説の設計
曖昧な日本の女
演劇における前衛とウェルメイド
恋愛と暴力とセックスの後で
文学者の〈いじめ〉責任

U マスコミには載らない文藝評論
「堕落論」をめぐる謎
高田里恵子『文学部をめぐる病』に抗して
『ノルウェイの森』を徹底批判する
私は「文藝評論家」ではない


◆本文一部◆
巷間あたかも春樹作品の主題あるように言われている「喪失」だの「孤独」だの、そんなことはどうでもいいのだ。私が春樹を容認できない理由は、たった一つ。美人ばかり、あるいは主人公好みの女ばかり出てきて、しかもそれが簡単に主人公と「寝て」くれて、かつ二十代の間に「何人かの女の子と寝た」なぞというやつに、どうして感情移入できるか、という、これに尽きるのである。


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