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ダーヴィット・カッツ 著/東山篤規・岩切絹代 訳


『触覚の世界』
――実験現象学の地平


A5判248頁

定価:本体3200円+税

発売日 03.01.25.

ISBN 4-7885-0833-8

触覚の世界

第1部 触覚的世界の現れ方
第1章 批判と方法論:序説
第2章 触現象の種類
第3章 触現象の形成要因としての運動

第2部 触覚的活動の量的研究
第1章 表面触に関する研究
パート1 表面触の性質に関する研究/パート2 表面触の識別特徴に関する実験
第2章 貫通触面と空間の貫通触性の実験
第3章 触運動の分析
第4章 触覚における温度感覚

第3部 触覚的活動のさらなる分析
第1章 触覚における振動感覚の役割
第2章 触覚的形の構造に対する視覚および運動過程の付与

第4部 応用

◆手は目に匹敵する感覚器官!◆

心理学は長いあいだ数量化できない側面は研究対象からはずしていまし た。今ようやく、生きた人間の姿を捉えるために、もっと人間の質的な 側面も積極的に研究しようという動きが、大きなうねりとなって広がっ ています。著者カッツは、こういう動きの先覚者で、本書には、主とし て自らの手を用いて、皮膚の感覚=触覚がどのように意識に立ち現れる かが詳しく述べられています。精妙な触覚の世界を堪能させてくれるだ けでなく、質的でしかも実験的な心理学の新しい道を指し示したお手本 としても、改めてその価値が見直されています。訳者東山氏は、立命館 大学教授。




◆本文一部◆
心理学のテキストでは、たいてい、いまだに感覚のレベルを上位と下位とに分け、視覚と聴覚を触覚よりも高い位置につけている。だが、わたしの研究を通して、皮膚感覚をこのように低い価値しかないものとして位置づけること―そのせいで、心理学者までもが皮膚感覚を無視するようになってしまった―が、けっして正当化されるものではないことを示したい。触覚は、現象学的な側面が乏しいとか、二番手の知覚的価値しかないというふうに思われがちだが、そんなことはない。




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