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林 香里著
マスメディアの周縁、ジャーナリズムの核心
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02.06.15. 4-7885-0809-5
◆目次 |
A5判上製 464頁 定価5775円(税込) |
◆骨太な「ジャーナリズム原論」!◆ かつて「ジャーナリズムこそが民主主義を守る」と言われましたが、今や表現の自由を守るのはマスメディアと思われているようです。そもそもジャーナリズムとマスメディアはどう違うのでしょうか。本書は、まずこのような根本的な疑問に、ルーマンのシステム論、ハーバーマスの公共圏論、デューイのパブリック理論など、従来のマスコミ論が及ばなかった理論面から答えます。そして、今日真のジャーナリズム精神が宿るのは、政治面や論説面ではなく、その周縁部分であることを、日本の新聞の「家庭面」、ドイツのオルターナティヴ全国紙『タッツ』、アメリカの「パブリック・ジャーナリズム」運動などの「周縁」的な試みのなかに探ろうととします。堅固な理論と地道なインタビュー・資料収集にもとづく骨太な「ジャーナリズム原論」の誕生です。 ◆本文紹介◆ マスメディアの周縁には、スポットライトを浴びていなくとも、さまざまなものが混在している。そのなかには誕生とともにすぐに消えていくものもあるが、周縁に踏みとどまって、しかも地道なジャーナリズムの活動を続けているものもある。そのような、類の周縁のマスメディア、つまり「小さなマスメディア」は、周縁にあるため影に隠れて見えにくい。しかし、そのだからといって中心から取り残された「残余範疇」としてひとくくりに見なされるべきではなかろう。私はこれまでの研究においても、メインストームな〈マスメディア・ジャーナリズム〉に対抗する、あるいはそれを補完する形のさまざまな周縁のジャーナリズムを取り上げてきた。ドイツの「ローカルラジオ」や「オープンチャンネル」の事例研究などである。その際、確認してきたのは、それらの存在は、いちおう「「マスメディア・システム」に属しているがために、時に経済的圧力にあえぎ、マスメディアの商業主義へと引きこまれながらも、メディア情況に多様性を与えてきたし、それ以上に、現代社会における「ジャーナリズム」という意識活動を支え、活性化させる、重要な現象だと言える。そしてこうした事例研究から私が考えるのは、「ジャーナリズムの意識とはむしろ、マスメディアの周縁に宿るのではないか」ということである。これが本書の中心的問題意識であり、それをテーゼとて具体例を通して深化させていきたい。 ◆書評 |