『発達障害の就労とキャリア発達』、2023年度日本コミュニティ心理学会出版賞受賞 - 2024.03.25
「意味」の臨床
現実をめぐる病理
著者 | 李 敏子 著 |
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ジャンル | 心理学・認知科学・臨床 > 臨床 |
出版年月日 | 2002/05/17 |
ISBN | 9784788508033 |
判型・ページ数 | 4-6・232ページ |
定価 | 3,080円(本体2,800円+税) |
在庫 | 在庫あり |
◆書評
2002年12月5日、精神療法vol 28 no 6
まえがき
不確かな意味
第一章 意味が現実を作る
認知には意味が浸透している/妄想―意味を見る、聴く/記憶の意味、あるいは意味の記
憶/記憶の病理現象―さまざまな病理が生む記憶/感情が意味を与える
第二章 現実の遠近法
多元論的な現実―心的現実と物的現実の二元論をこえて/空想と現実のかさなり/現実感
を失うとき/夢のような現実と、現実のような夢
第三章 臨床におけることばの意味
ことばの意味と限界/ことばの意味がわからない/正しい理解のために/生きるか死ぬか
/どこから発せられているか/心理療法の場から
確かさを得るために
第四章 宗教の心理学的意味
信仰―不確かな現実のなかで/迷信と信仰の心理学/情熱か恐れか/死の受容と希望/宗
教的要求と自己実現
第五章 こころの治療とは何か
神話を生きるとこと/病の意味 病の物語/自己とは社会的関係である/生きる意味―いつ、だれにとっての?/内界と外界/ささやかな「私の仕事」―与えること
治療という現実
第六章 二つのこころが出会うとき―転移と逆転移
治療者がおちいりやすい状態/クライエントからの配慮/辛抱強さとしがみつき/投影と
現実的基礎/恋愛性転移が生じるとき/複数の治療者で転移を取りあつかう/母子関係が
すべてではない/過去を分析されても癒されない
第七章 共感のない解釈と、解釈のない共感
解釈は必要か/共感―「わからない」と感じるとき/解釈が意味をもちには/共感のない
解釈/解釈のない共感/内容の解釈か、状況の解釈か/あるクライエントとの会話/体験
に意味を与える
あとがき