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荻野昌弘編


文化遺産の社会学
――ルーヴル美術館から原爆ドームまで


A5判368頁

定価:本体5500円+税

発売日 02.02.28

ISBN 4-7885-0791-9



◆欲望する博物館◆

現代はあらゆるモノや記憶を保存しようとする時代です。文化遺産の範囲は、ルーヴル美術館にならぶ名画から、原爆ドームにまで及び、廃坑や刑務所、震災跡までが博物館として公開されています。文化遺産の保存ははたして善か? 複製技術はホンモノを超えられるのか? 戦争遺産・産業遺産は歴史の意味をどのように物語るのか? 日本、フランスを中心に7ヶ国200ヶ所以上を訪れ、文化遺産の本質に切り込んだ初の社会学書。写真180枚掲載。

◆書評
2002年9月20日、週刊読書人、浜日出夫氏評

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目次
第1章 文化遺産への社会学的アプローチ

第2章 モノと記憶の保存

第3章 戦争と死者の記憶

第4章 真正か複製か

第5章 地域の集合的記憶-フランス

第6章 地域の集合的記憶-日本

第7章 かたちないものの遺産化

終章 保存する時代の未来


◆本文紹介◆
ヨーロッパでは、文化遺産保存の戦略は、その意義や目的を与える「反射のプロセス」によって特徴づけられる。文化遺産は、「世界の博物館的二重化」によって、今日的な意義を帯びるのである。文化遺産として認知されるものが存在するためには、社会がなんらかの鏡を通じて自らの姿を知ろうとすること、社会が、その特定の場所やモノ、モニュメントを、自らの歴史と文化の明白な反映として捉えることが必要である。社会が、自らのモノや風土を思索するための常套手段とするためには、社会はその姿を映し出す反射鏡(=文化遺産)を作り出さなければ成らないのである。(文化遺産と象徴的価値より)

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