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(C)新曜社

石黒広昭編


『AV機器をもってフィールドへ』
―― 保育・教育・社会的実践の理解と研究のために


A5判216頁

定価:本体2400円+税

発売日 01.09.20

ISBN 4-7885-0777-3

◆フィールドワーカー必携のAV機器を使いこなすノウハウ◆

保育や教育、文化人類学をはじめ社会的実践の研究では、研究者が現場に出向き、テープレコーダーやビデオを使って記録を取り、それを資料としてもちいることがいわば定石になっています。しかし、現場にAV機器を持ち込むことには、意外な落とし穴やトラブルの種が潜んでいます。また、得られるデータがあまりに膨大で、それをどう研究にまとめたらよいのか、初心者がとまどうのもよくあることです。数々の現場経験から得られたAV機器使用のノウハウを、苦い失敗談を含めて初心者のために惜しげもなく開陳した本書は、これからのフィールドワーカーたちの必読書となるでしょう。小社『ワードマップ フィールドワーク』『方法としてのフィールドノート』と並べてご販売下さい。



◆本文紹介◆
文字記録とは異なり、分析資源としてある現象に対して、比較的情報量を失うことなく、半永久的に保持できることから、同一の出来事を何度も繰り返し視聴できるこtがビデオ視聴は「現実の流れとは異なる速度、倍率、焦点化を行うことができる」(Jordan & Henderson,1994)ようにもなっている。これによって、ある部分をスロー再生してゆっくり見ることもできるし、また倍速再生することによって行為の流れをすばやく確認することもできる。また、デジタルカメラの誕生によって、撮られた全体のある一部を拡大したり、色や形を変容させることさえ可能である。ある現象がどのようなものであったのか複数の人が多くのことを行っているような場面を理解しようとするときには、こうしたスロー再生や拡大再生が役に立つことがある。しかし、同時にその問題点も認識する必要がある。


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◆目次
はじめに
序章 フィールドリサーチにおけるAV機器――ビデオを持ってフィールドに行く前に
第T部 AV機器でフィールド・データをとる――フィールドに関わること
第1章 研究者がAV機器を用いるのはなぜか/第2章 AV機器が研究者によって実践に持ち込まれるという出来事――研究者の異物性

第U部 AV機器によるフィールドデータの分析――フィールドを読むこと
第3章フィールドに参与することとフィールドを読むこと――フィールドリサーチは(フィールドでの)選択の積み重ねだ/第4章 フィールドに基づいた理論の構築を目指す――エスノグラフィー的調査でのAV機器の活用/第5章 ビデオデータを用いた相互行為分析――日本語非母語児を含む「朝会」の保育談話

第V部 AV機器でとったデータの利用――フィールドにデータを戻すこと
第6章 実践のための研究,研究のための実践――実践者と研究者の共同研究を可能にする媒介手段としてのAV機器/第7章 協力的なコミュニケーション空間をつくる道具としてのビデオ映像――日本語教室の実践
おわりに――混雑した交差点

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