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成田善弘監修、矢永由里子編

医療のなかの心理臨床
―― こころのケアとチーム医療


A5判300頁

定価:本体3800円+税

発売日 01.08.30.

ISBN 4-7885-0773-0

◆患者が主人公――これからの心理援助◆
 1995年に厚生省が医療を「サービス」と位置づけて以来、慢性疾患や生活習慣病の蔓延にも伴い、「ユーザー」としての患者の意識はますます高まっています。しかし残念ながら現場はまだ旧態依然、「医者任せ」が実情でしょう。そこでクォリティ・オブ・ライフの請負人として医療現場へ参画しているのが若い臨床心理士たち。……期待を負った彼らは一体どのようにして患者さんと接すればよいのか? どうすれば医者や看護婦と協働できるのか? すべてが未開拓の領野です。――本書では、子供・老人・精神疾患・がん・エイズなど多彩な実地から「医の心」に必須の基本姿勢と展望を拾い出して、心理領域に限らず、保健・福祉・教育などで孤軍奮闘する専門家へエールをおくります。

◆書評
2002年4月、精神療法 vol28 no2

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目次

まえがき

はじめに−チーム医療と臨床心理士

第一部 多様化する「医」の現場
第一章 子どもの病気とこころ
コメント 病棟婦長から/元副院長から
第二章 老いの現場に携わる心理職
コメント 精神科医から/レクリエーションワーカーから/介護職から/音楽療法士か ら
第三章 こころの病と院内連携
コメント 作業療法士から/病棟担当から/生活支援担当から
第四章 地域支援にかかわる時
コメント 精神保健福祉士から
第五章 終末期医療といのち−がんの緩和ケア
コメント 緩和ケア病棟医師から
第六章 新たな感染症 新しい挑戦−HIV臨床
コメント 内科医から/薬剤師から/保健婦から

提言 からだとこころ

第二部 時代にこたえる心理臨床
第一章 臨床心理士のトレーニング−各々の経験を通して
第二章 求められる資質と教育

提言 医学・医療の全体性を回復するために−臨床心理士に望む

あとがき


◆本文紹介◆
チーム医療の参与にあたって、「協調」という言葉が使われはじめたが、これは英語のcollaborationから来ている。この用語は、すでに米国などの医療現場で、医療への心理療法の参画のありかたを示す際に使われている。この言葉は、それぞれの専門性を活かしながらの連携、パートナーシップの意味合いをもち、従来のパターナリズムである主従関係からの脱却や、より民主的で相補的な関わりのありかたを示唆している。そして、この協働という考えは、医療者とカウンセラーの関係に留まらず、医療における多職間の関わりや、虐待や暴力の防止など地域における介入プログラムを展開するための多職関連系、ひいては世界的規模でも実施されはじめた政府とNGO間のプロジェクト運営など、幅広い分野での職種間のあり方を方向付ける重要なコンセプトとなりつつある。( 「協調について」より)


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