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好井裕明 著


批判的エスノメソドロジーの語り

日常生活批判の社会学


四六判320頁

定価:本体3200円+税

発売日 99.9.10.)

ISBN 4-7885-0690-4

目次

第T部 エスノメソドロジーを語る
第1章 エスノメソドロジーの社会分析
第2章 日常生活批判としてのエスノメソドロジー
第3章 会話分析の基本的な考え方 螺旋運動としてのエスノメソドロジー
第4章 螺旋運動としてのエスノメソドロジー
第5章 初期のエスノメソドロジーの衝撃力
第6章 社会問題のエスノメソドロジーという可能性
第7章 批判的エスノメソドロジーの語り

第U部 差別の日常を読み解く
第8章 解放のネットワークをめぐる分析課題
第9章 「施設」の語り方
第10章 「施設に暮らす障害者」という埋め込まれたメッセージ
第11章 からかわれ、さらされる「身体」と「論理」
第12章 差別の日常と<ウチ/ソト>意識

結語

エスノメソドロジーによる社会問題のときかた
「エスノメソドロジー」は、現象学的社会学と並んで、現代社会学の最も重要な流れです。本書は難解といわれてきたエスノメソドロジーの理論とそのユニークな方法である「会話分析」をかみくだいて説きあかし、実際に障害者・被差別部落・女性差別・暴力をトピックとするインタビュー・会話録・討論会・テレビドキュメンタリーの会話分析を行ってみせた、日本ではじめてのまとまった成果です。著者にはエスノメソドロジーの訳書・編著が多数あり、小社刊『排除と差別のエスノメソドロジー』(山田富秋氏と共著)も好評。

◆書評
1999年8月21日、出版ダイジェスト
1999年11月12日、週刊読書人、西原和久氏評
1999年12月24日、週刊読書人

◆本文紹介◆
エスノメソドロジー的無関心という手続きは、いったいどのような意味をもったいとなみなのか。対象とする現象の適切さや妥当性など、いっさいの意味を括弧にいれる方法的要請なのか。ひとが他者とともにつくりあげる現実である排除や差別という現象に、はたして本当にそうした手続きが可能なのか。実験室的な状況なら、それもかのうかもしれない。しかし、ひとびとが現実に暮らしている日常というローカルな場におりたつとき、エスノメソドロジストであろうとなかろうと、「わたし」は「透明人間」なんかでいられるはずがない。ひとびとの語りに驚き、感動し、さまざまな「方法」を直接的に把握するとき、「わたし」は、エスノメソドロジー的無関心という手続きを井とも簡単にのりこえ、ローカルな現場に現場にさらされていく。それでも、エスノメソドロジストは「透明人間」でいられるのか。わたしにとって、エスノメソドロジーとはなんであるのか。社会学を革新いていく方法的手続きという位置づけをこえて、「わたし」の日常までも巻きこんだ知的ないとなみとして、エスノメソドロジーを構想できないだろうか。こうした問いが「わたし」を本書におさめたような論考へと導いていったのです。

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