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木村直恵 著


〈青年〉の誕生

明治日本における政治的実践の転換


四六判384頁

定価:本体3500円+税

発売日 98.2.10

ISBN 4-7885-0627-0

〈青年〉という語の誕生は,日本人の政治意識を大きく転換させるものとなった。その転換はいかに生じ,現代に何を残したか。気鋭の著者が〈青年〉の誕生とともに多発した青年雑誌,青年結社の消長を精細に追求して拓く明治思想史の隠された水脈。

◆本文紹介◆
「壮士」という言葉には、政治上の「不平、擾乱、失望、怨恨」がすべて集約されていると『国民之友』は言う。『国民之友』が特に名指ししたのは、具体的には大久保利通を襲撃した島田一郎をはじめ、福島事件から大阪事件に至る民権激化事件の担い手たちだった。だが、その「重なる元素は、実に青年書生の一隊より成り立ちたるものにして、吾人か所謂壮士とは、即ち此の年少気鋭なる行険者流」のことである。つまり、その起爆力と表裏一体の「青年書生」の危険な姿、これが壮士だというのである。

書評
「論座」98.7月号 長山靖生氏評
「週刊朝日」98.6.8 斉藤美奈子氏評
「毎日新聞」98.5.10 富山太佳夫氏評
「図書新聞」98.4.18 杉山光信氏評
「産経新聞」98.4.5 稲垣真澄氏評
「北日本新聞」98.3.29  野口武彦氏評 同記事、新潟日報、高知新聞、北國新聞など
「河北新報」98.3.29  同記事、神奈川新聞書評
「企業と人材」98.11.20
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◆目 次◆
T「旧日本」から「新日本」へ‐「青年」的言説の登場
時代の終焉と新時代の到来/過去から未来へ/「旧日本」の死と「新日本」の到来/「青年」の輪郭と「壮士」批判
U「壮士」的実践の展開−運動会、非憤慷慨、腕力
表象と存在/「壮士」の季節/運動会の情景/実践としての「悲憤慷慨」/暴力と政治/メディアと「壮士」
V「青年」の誕生
協習会/さまざまな青年結社/「雑誌の世の中」/「青年」的実践と主体の生成
W「政治」と「文学」−「青年」的なものの原理
世界の散文化と階梯的秩序の出現/幻惑と透明
X非政治化の時代−「青年」的実践の帰結
〈準備〉としての「青年」的実践/終わりなき自己への配慮/非政治化の時代
注/引用文献/あとがき


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