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海保博之・田辺文也 著

ヒューマン・エラー
――誤りからみる人と社会の深層


四六判224頁

定価:本体1900円+税

発売日 96.10.25

ISBN 978-4-7885-0575-4

cover


◆誤りからみる人と社会の深層◆
 巨大技術が社会の生命線を扼し,身近にクルマや電子機器が溢れる現在,認知科学や工学技術の重要なテーマとして浮上してきたヒューマン・エラー。人間と機械とシステムの接点に生じるこの現象の研究を43個のキーワードにまとめて親しみやすく解説。

ヒューマン・エラー 目次

ヒューマン・エラー 本文紹介

◆書評
1996年9月10日、DESIGN NEWS 特集「認知的ユーザビリティの研究に着手せよ」黒須正明氏
1997年1月21日、京都新聞
1998年3月、計装

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目次
◆目 次◆
はじめに
第1部 ヒューマン・エラーとその周辺
情報化社会/認知的人工物コンピュータ/ブラックボックス化とグラスボックス化/インターフェース問題/エラー文化/安全態度/ヒューマン・ファクターの研究/認知の科学
第2部 人間その誤りやすきもの
完璧人間像/エラーをおかしやすい人/エラーの分類/認知機能/ミステイク/モード・エラー/知識不足/うっかりミス/不注意/パニック/外化/アフォーダンス/自己モニタリング/計画‐実行‐評価/自己管理不全/習熟/モラール/集団/コミュニケーション
第3部 事故を防ぐ
安全文化/多層防護1/多層防護2/監視/表示/生態的インタフェース/ニーズ適応型支援/設計妥当性/トレード・オフ/ユーザビリティ・テスト/取扱説明書/情報公開/製造物責任法/事故分析/悪魔の代弁者/安全教育


●本文紹介
 人はエラーをしてはいけないところではエラーをしないように気をつけて行動する.これが自己モニタリング(自己調整)に他ならない。自己モニタリングが完璧にできるなら、ヒューマン・エラーは防げるが、そうはいかない。不利益や事故と直結し、したがって「自己」の存在が脅かされることが確実に予期できるような状況であるにもかかわらず(多くは、事後的に考えてみればの話であるが)、モニタリング不全によるエラーの発生を許してしまう脆さが人にはある。この脆さを過大に意識してしまうと、自己嫌悪に陥ってしまったり、過度な精神鍛錬主義にはまり込んでしまう危険性がある。

(「自己モニタリング」より