会社情報

株式会社新曜社

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■1969年7月末に開業以来、神田神保町生活も2008年で40年目に入りました。

■創業後の数年は編集プロダクションの走りのような仕事に時間の大半を割き、その間隙をぬって自社の書籍を出版するという状況でしたので、初年度の発行は1点、翌年は2点、3年目にようやく6点を数えるという遅々たる歩みでした。

■その6点のなかに小社で最も寿命の長い書籍、村上陽一郎氏の『西欧近代科学』があります。この年はじめてつくった片々たる図書目録を20年後に村上氏があらためて見て、小社の発行物は当初から「哲学、心理学、社会学に照準されていたことがわかる」と言われましたが、このような照準枠を溶解させる問題群が次第に浮かび上がってきたのが、1990年以降の動きでしょう。

■上記分野の専門書をはじめとして、教養書、大学教科書の出版にも力を注いできましたが、86年には清新な著者陣と、丹念な編集による入門書群として「ワードマップ」シリーズをスタートさせました。幸い読者の信頼をあつめて、『フィールドワーク』『認知科学』『現代言語論』『キリスト教』『現代フランス哲学』『フェミニズム』等などのロングセラーを生み出しています。

■これまでの発行点数は1100点(2008年現在)、上記以外でおもなロングセラーをあげるならば、哲学では村上陽一郎『近代科学と聖俗革命』(76年)、P・リクール『フロイトを読む』、『時間と物語』全3巻(87年〜90年)、P・ファイヤアーベント『方法への挑戦』(81年)など。心理学では下條信輔『まなざしの誕生』(88年)、やまだようこ『ことばの前のことば』(92年)ほかの諸作、A・ミラー『魂の殺人』(83年)ノーベル賞学者G・エーデルマン『脳から心へ』(95年)、D・ノーマン『誰のためのデザイン?』(90年)、『エモーショナル・デザイン』(04年)等などの翻訳書、社会学ではP・バーガー『日常世界の構成(現実の社会的構成)』(77 年)、若手社会学者の共同力作『ジェンダーの社会学』(89年)『パワーアップ版パラドックスの社会学』(98年)、大澤真幸氏、吉見俊哉氏の著作など。またサントリー学芸賞を受賞した『単一民族神話の起源』(95年)、『<日本人>の境界』(98年)で一躍注目を集めた小熊英二氏の『〈民主〉と〈愛国〉』は、毎日文化賞、大佛次郎論壇賞、日本社会学会賞を受賞するなど、大きな反響を呼びました。2003年には六車由実『神、人を喰う』がサントリー学芸賞を受賞しております。

■2007年の新刊は、各学会の受賞作が多く、私市保彦著『名編集者エッツェルと巨匠たち』が第31回日本児童文学学会特別賞を、和田敦彦著『書物の日米関係』が第35回日本図書館情報学会賞を受賞しております。

■98年10月に発行したB・サンダース『本が死ぬところ暴力が生まれる』は、多数の新聞雑誌で紹介されました。電子メディアが文字の文化、ひいては子どもの文化に与える影響が本書の主題ですが、今後この主題の重要性はますます深まるでしょう。出版をとりまく環境が急速に変化するなか、本には本だけがもつ、拒みえない魅力、この魅力の可能性を、今後も粘り強く追求していきたいと思います。

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