これから出る本

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小社近刊の予定です。




「シリーズ心の危機と臨床の知」刊行!

◆心の危機と臨床の知

哲学思想・文学思想・芸術思想などの人文科学と、精神分析に源をもつ臨床心理学とは密接に関係しながら20世紀を歩んできました。21世紀を迎えて近代化の歪みが極大にまで達し、「心の危機」があらゆる領域で深刻化する現在、もう一度原点に立ち返り現代思想と臨床心理学の緊密な連携によって危機の本質を見極めればなりませんこうした問題意識からこのシリーズ《心の危機と臨床の知》は編まれました。

シリーズ 全4巻・同時発売

第1巻 トラウマの表象と主体

第2巻 現代人と母性

第3巻 リアリティの変容?――身体/メディア/イメージ

第4巻 心理療法――言語/イメージ/宗教性


トラウマの表象と主体−シリーズ1巻

森 茂起 編

A5判上製244頁/本体2900円(税別)

1995年の阪神淡路大震災および地下鉄サリン事件以来、注目されるようになった「トラウマ」は、今では深刻化する凶悪犯罪、児童虐待、ドメスティック・バイオレンスを語るときに欠かせないキーワードとなった。本書ではこの問題を、臨床心理学や精神医学にとどまらず、哲学・文学・芸術といった領域にまで広げて議論を展開する。――「人間の尊厳」を守るためにはいったいどのような視点が必要で、どのような実践が求められるのか?

■第1部 トラウマの記憶と表象

外傷性記憶とその治療――一つの方針(中井久夫/精神医学)
トラウマの記憶とプレイセラピー(西澤 哲/臨床心理)
映画における記憶とトラウマの表象(加藤幹郎/映画学)
トラウマと夢――トラウマ多き境界性人格障害のOがこの世に定位することのむずかしさ
(横山 博/分析心理学)
表象の"トラウマ"――天皇/マッカーサー会見写真の図像学
(北原 恵/表象文化、ジェンダー、美術史)


■第2部 トラウマの主体と他者

トラウマという場所――我々は現実界との出会いを希求しているのだろうか?
(下河辺美知子/精神分析論、アメリカ文化)
物語とトラウマ(久松睦典/臨床心理)
他者のトラウマ、他者の言語(港道 隆/哲学)
トラウマによる主体の損傷と生成(森 茂起/臨床心理)


『現代人と母性』
−シリーズ2巻 

松尾恒子・高石恭子 編

A5判上製260頁/本体2900円(税別)

1995年来の子育て支援施策エンゼルプランが奏功せず出産率の低下が著しいなか、昨今では「我が子への虐待」「子どもによる親殺し」という家庭での母子問題が深刻化している。どうやら子育て支援は、物理的・経済的側面だけでは充分ではないようだ。本書では、子育て相談に携わるカウンセラー、母子医療の最前線で活躍する医師、文化的視点から母子問題を追う研究者たちが多角的に議論する。――「母性の成熟」はどう促せばよいのか?


■第1部 母性の臨床心理と福祉

母性の治癒力――子育て支援、今・昔(松尾恒子/臨床心理)
児童福祉と母性保護(田中隆志/臨床心理)
女性性と母性――サド公爵夫人ルネの物語をめぐって(福井裕子/臨床心理)


■第2部 医療の最前線から見た母性と自然

周産期医療の現場から見た子育て支援の課題
――周産期のケアと子育て(北島博之/新生児医療)
ソフロロジー法を用いた母性の育み(岡村博行/産婦人科)
母子同室制と母乳育児――産科開業施設の役割(笠松堅實/産婦人科)
自然の時間・身体の自然(小林昌廣/芸術生理学、舞踊美学、医療人類学)


■第3部 文化的遺産としての母性

古代ギリシャにおける母性(上村くにこ/フランス文学、神話、ジェンダー)
日本文化に見る母性的営みについて
――『本覚坊遺文』を通して(友久茂子/臨床心理)
現代女性にとって母性を生きることの意味
――人魚の物語に見られる母娘像の考察(高石恭子/臨床心理)


リアリティの変容? 身体/メディア/イメージ−シリーズ3巻

斧谷 彌守一(よきたにやすいち) 編

A5判上製226頁/本体2900円(税別)

「IT革命」によって現実のリアリティが根本的に変わってきている、という論調が起こるのと軌を一にして、最近は日本語力や身体感覚の復権を唱える声も聞こえる。この裾野の広いテーマを取り上げるため本書では、哲学・心理学・アートなど幅広い領域から研究者や芸術家が集まり、多彩な議論を展開する。――「サイバースペース」や「ヴァーチャル・リアリティ」により私たちの現実感覚は本当に変容しつつあるのか?

■第1部 身体と空間

生成する空間(KOSUGI+ANDO/現代美術)
音のリアリティ(稲垣貴士/映像・メディアアート)
ハイデガーの「不安という根本情調」
――動物性と精神性の「間」(斧谷彌守一/言語論、文学論)
電脳時代のグロテスク・リアリティ(川田都樹子/美学、芸術学)
在と不在の中間領域としてのリアリティ(インタビュー)(北山 修/精神分析学)<


■第2部 メディアとイメージ

イメージと身体 ――私がメディアについて考えている二、三の事柄(鷲田清一/哲学、倫理学)
同調のメディア――電脳遊戯の現在(西村清和/美学)
情報機器と臨床心理学
――インフォメーションからイマジネーションへ(名取琢自/臨床心理)
消費のリアリティ(根本則明/消費者心理学、広告科学)


心理療法――言葉/イメージ/宗教性−シリーズ4巻

横山 博 編

A5判上製362頁/本体3400円(税別)

21世紀に入り社会は混迷を極めている。そして時代の閉塞感を映すかのごとく増加する「抑うつ」「自殺」「不登校」「摂食障害」「暴力・虐待」。心理臨床の現場はまさに危機的状況を迎えている。そこで本書は、いま一度世界観や人間存在の根拠を問い直すことを視野に、実践を支える思想的な論考を交えて深く追求する。――私と人生のつながり、私と他者とのつながり、そして私と社会のつながりを、心理療法はどこまで包括できるのか?

■第1部 心理療法における言葉とイメージ

イメージと心理療法
――魂を描き・形作り・置くことについて(亀井敏彦/臨床心理)
分裂病の心理療法(角野善宏/分析心理学)
聖書にみる対話――心理療法の視点から(木村晴子/臨床心理)
心理療法における技法と態度
――フロイトとコフートの対比から(羽下大信/臨床心理、コミュニティ心理学)


■第2部 言葉と心理療法の構造

言語と亡霊――フランスにおける精神分析(港道 隆/哲学)
静けさの響き――ハイデガー/フロイト/ユング(斧谷彌守一/言語論、文学論)
心理療法とポストモダンの意識(河合俊雄/分析心理学)
「踏み越え」について(中井久夫/精神医学)


■第3部 心理療法と宗教性

死と心理療法(明石加代/臨床心理)
異界と心理療法(三宅理子/臨床心理)
究極的関心と心理療法(加藤 清/精神病理学、心理療法)
心理療法と枠
――治療構造と出会う時(横山 博/精神医学、臨床心理)

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